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調理を継ぐ者

ティソナ

[ティソナ]

キャラID
: ZV419-388
種 族
: ドワーフ
性 別
: 女
職 業
: バトルマスター
レベル
: 106

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ティソナの冒険日誌

2018-04-19 12:18:19.0 テーマ:その他

とある元神父なコンシェルジュシリーズ 「ヤシオリ」 2/2

魚娘が、俺とティの前に転がり落ちてきた時はかなり酷いものだった。魔法で体は回復させたが、かなり酷い経験により心が死んでいた。その時に折れた剣を一振り抱えており、柄しか無い状態だった。まぁ、剣の話は今は良いか。魔法の迷宮をさすらう高名な武器商人に鑑定を依頼している。そのうち結果が分かるだろ。
何とか、カラ元気を見せるようになり、武器鍛冶を始めるようにはなった
そうこうしているうちに、妹のかねみつまでやってきた。こっちはティが面倒を見たようだが・・・
二人に共通しているのは、瞳の奥に光が見えないこと。
聞けば二人はジパングという国から逃れてきたという。
何か二人にしてやれることは無いかとジパングについて調査していくうちに、古い書物に触れた。

ヤマタノオロチという化け物が暴れている時、通りがかった英雄が酒を持ち酔っぱらった所を退治した。
その尾からは神剣が発見された。
ざっくりいうとこんな感じに書かれていた。

英雄の名を、スサノオ
酒の名を、ヤシオリ
剣の名を、アメノムラクモ、後のクサナギの剣

まったく別の世界、別の時代の資料にロトの勇者の書物も出てきた。ただの偶然なのかは知らないが、酷似していた。
なにせ昔の資料だ。所々読めないし、歴史学者の勝手な解釈も混じっている。
レンダーシアにいる同名のモンスターとの関係も分からん

ヤシオリを調べても何も分からなかった
そこで、魚娘に聞いてみた

『ヤシオリ?・・・八塩折?知ってるで?』
8回搾り熟成を繰り返すという飛んでもない工程の果てに出来上がる一品だ。
『たぶん、それの作り方ウチわかるで?』
それが今回の作業の発端となった。
最終目標は、このヤシオリの酒を造ること。途方もない目標だが、少なくても魚娘の瞳に光が戻ってきた。
『だけど、材料がなー、あと力仕事は手伝ってや?』
俺は快諾した。地獄(=重労働)が待っているとも知らずに。
その地獄の一端である、担いだ袋に重みが辛い。年は取りたくないもんだ。
肉体労働よりホワイトカラーなお仕事をやりたいんですがねっと。
最後の袋を隠し扉の後ろに運び込む。
下ろす場所も風通しを考えてスペースを空ける。このバランスが難しい。

外に出ると肉や野菜の焼く香りに気づく。
庭には、竈が置いてありそれを使って魚娘が準備をしている。
「御疲れ様。ベンチに座っとき。でけたのからもってくから」
じゃぁ、そうさてもらいますかね。
黙ってりゃいい感じの後ろ姿だ。物心ついたころには怪しい団体に居た身としては、母親がこんな感じだろうか?と思う。
俺を父親と呼んだ馬鹿も厨房に立ってったけな。墓に入らなきゃ、この魚娘くらいには育っていたか。等とくだらない事を考えが浮かび口元が緩む。
そんな贅沢な思考は、俺の前に料理が運ばれることで中断される。

「揚げ出し豆腐、キャベツとトマトとツナのサラダ、サーモンの包みバター焼き、メインは照り焼きチキンな。」
思ったより本格的だな。
「ま、アンタの作業が遅かったから、手が込んじゃったんよ」
どういう理屈だ。まぁ、ともかく杯を・・
「はい」
にこやかに渡してくる杯を受け取り、続けて水筒から試作の酒を注いでもらう。
おっとっとっと
「いややわ」
なんだよ
「ジパングのおとうはんと同じやわ」
そうかよ。
どんな表情をして良いか分からず、そのままぐいっと飲み干す。
鼻腔から抜ける甘酸っぱさと心地よい香りが、恍惚とさせてくれる。
エルフの飲み薬を蒸留したものかと思った。
最早、他の酒と飲み比べる気にはならなかった。
「ふふふ。何から食べるん?」
何がおかしいのか。口元が緩み笑顔が零れ落ちる
近しい将来、こいつを嫁にする奴が羨ましく思う
「?」
無言が少し続いたのに疑問をもったのか小首を傾げる
じゃ、揚げ出し豆腐からかな
「はい、あーん」
ぅぉぃ
箸を器用に使って俺の口元に運ぼうとする
いや、自分で食べられるから
「ちぇ」

夜も更けたころ、二人きりの宴会が終わった
魚娘は少し飲み過ぎたらしく、俺の隣に無理やり座って寝ちまった。
起こさないようにそっと立ち上がる。
少し距離をとりポケットの銀色をまさぐった所で誰かがこちらに近づいてくる。
ティだ

「ひゅーん、しゅた」
ルーラの効果音お疲れさん。
「ただいまー」
おう、おかえり。おさふねが寝とるから静かにな
「あ、了解。手を出すのね」
もう両肩から一本ずつ出とる
「あ、トルネコさんか手紙預かってる」
俺に?ああ、鑑定結果か
手紙を受け取ると中身を見る。
『折れたクサナギの剣』
二人の運命は確実に何処かへ向かっていた。
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