馬糞職人の朝は早い
今日も王宮脇の馬小屋へと赴き、
厩舎の周りの輝きを採取する
もちろん自然の恵みへの感謝の心は忘れない
サンキュープラキオル、サンキュースペリオル、サンキューヤントと感謝を贈る
一通り回収し終えると、
ブレイブストーンをかざし
偽のレンダーシアへと飛び立つ
「たとえこの世界が偽物であろうとも、
そこにある馬糞は本物なんですよ」
そう言って微笑む彼の手にはホカホカした輝きが握り込まれている
サンキューデルバラン、サンキューベラリオン
ここでも感謝の心は健在だ
偽の世界の本物の馬糞を集め終わると、
今度は四時間後にまた回収に来ると言い帰り支度を始める
こう言ってはなんだが、
馬糞なんかにキラキラポイントを消化するより魔界でデモニウム鉱石を拾って
それを売ったお金で馬糞・牛糞を買った方が良いのではないか
そんな疑問を彼にぶつけてみると、
「確かにそのメソッドの方がエフェクティブにコミットされるとは思う。けれども今のスタイルこそがオーガニックなメタレベルスペックがイメージされるのではないだろうか?」
彼は真っ直ぐな瞳でこちらを見つめながら滔々と語った
プロ意識、まさにその一言だろう
おそらく今日もまた彼は厩舎へと足を運ぶのだろう
そうして得られた糞が皆様の畑にぶち撒けられる姿は想像するにかたくない
「もうちょい9等の確率あげてくれめんす」