目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

真のもふもふ

ゴロ~~

[ゴロ~~]

キャラID
: XT655-114
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 107

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}{{ optionalYear }}
    {{ entryTitle }}  {{ charaName }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}
    {{ charaName }}

ゴロ~~の冒険日誌

2019-01-16 19:39:07.0 テーマ:プレイヤーイベント感想

【第230回ドワ子集会】祭りの妖精 後編

掃除をしているドワーフの女性を見つけた。
広い範囲を1人で担当しているようだ。
とてもではないが祭りの開始までに終わるとは思えない。
私が手伝ったところで焼け石に水だろう。
そこで私は周囲で遊んでいるドワーフの少女たちを駆り出すことにした。
大分渋られたが、プク毛をモフらせることを条件に協力を取り付けることに成功。
数は力だ。あっという間に大部分の掃除が済み、私は盛大な感謝とモフりを受けながら
その場を後にした。持つべきものはプク毛だ。







寒さに震えるドワーフがいる。
いかに技術大国ドルワームといえど砂漠の夜の冷え込みからは逃れられない。
困り果てたドワーフたち。見るに見かねた私はすっとプク毛を差し伸べた。
すると抜群の保温効果によりたちまちドワーフの頬に赤みがさした。
やはり持つべきはプク毛である。








そうしてボランティアに励んでいるといつの間にか新年の祭りが始まっていた。
……結局のところ最初の男の言っていた祭りの神というのはただの方便で、
私は便利な人手として使われただけなのかもしれない。
待機していたわけでもなく、ドルワーム駅を出た瞬間に通りかかった男が
現地協力員だというのもおかしな話だった。
町の人々には神を迎える厳かな雰囲気などなく、単純に祭りを楽しみ
飲み食いしているようにしか見えない。
恒例行事だという花火を眺めながら私はそんなことを考えていた。

期待が大きかっただけに妙な年越しになってしまったなと途方に暮れていると、
突然目の前に光が射した。 (か~に がんばる カーニバル)
(か~に がんばる カーニバル)

ソプラノボイスによって全く聞いたことの無いフレーズが繰り返される。
段々と光は強くなり、その強烈すぎる外光に抗えず私は目を閉じる。
謎の歌が止みゆっくりと目を開けると、そこには有翼の少女がいた。
人ならぬ超然とした佇まいに圧倒されていると、

――プクリポよ。スーちゃんを助けてくれたこと、感謝します。
その献身を称え“かに鍋”を授けましょう。さあ、お上がりなさい。

頭に直接声が響いてくる。
やはり尋常の存在ではない。
一体何者なのか。そして“かに鍋”とは何なのか。
戸惑う私の前に一杯の椀が唐突に出現し湯気を立て始めた。
先ほどから神威を放っている少女を見ると、肯定するように微笑み頷いた。
まるで覚えは無いがこの椀は私に対する何らかの報酬で、
私に食べろということなのだろうか。
外見は何の変哲もない漆器。しかしもうもうと立ち上る湯気のせいで内容は窺えない。
得体がしれないが、ここで下手に拒否して超常の存在を怒らせてしまえば
それこそ何が起こるか分かったものではない。
私は意を決して椀に口を付けた。







どう表現すればいいのか。まさに馥郁たる香り。そして香りの爆発。
その汁は甘味、辛味、苦味、塩味、酸味、旨味、
あらゆる味が代わる代わる顔を出しては舌を脅かしていく。
飲むのを止めることができずにいると次は大きな具が口内に飛び込んでくる。
肉厚で弾力のあるそれを噛むと小龍包のようにエキスが溢れ出した。
獣肉でも魚でも、当然野菜でもない。誰も味わったことの無い、
まるで美味しいという概念そのものを食べているかのような有り得ない体験。
じっくりと味わい嚥下すると最後の置き土産のように芳醇な香りが鼻を抜け、
幸福な時間が終わる。神々の食事であったとしか言いようがない。
聖杯、ソーマ、ネクタル、エリクサーといった言葉が頭に浮かぶ。

とてつもないものを口にしてしまった。
“かに鍋”を賜ったお礼を告げようとしたが、
気付いた時にはあの白き少女はいなくなっていた。
手の中の椀も霞の如く消えている。
夢を見ていたかのように気持ちも体もふわふわとしたままだ。
そのままぼうっとしていると打ち上がる花火の音で急に現実に引き戻された。

得難い体験だった。何も証拠は残されておらず実感も無いが、
顕現から“かに鍋”の下賜までの一連の流れははっきり覚えている。
全てを書き残そう。誰にも信じてもらえないかもしれないが。
あの“かに鍋”の少女は天使のような出で立ちをしていたのだから、
かに鍋の天使“かにエル”と名前を付けるのが適当だろうか。

いつの間にか、今年は良い一年になりそうだと前向きな気持ちになっていた。
微妙な思いで眺めていた花火もさっきまでと違い美しく見える。
せっかく準備を手伝ったのだし祭りを楽しもう。
そして研究室に帰ったら“かにエル”についての報告書をまとめよう。
いや、その前にまずはあの調査員2人を処分してしまおう。
私はうきうきとした気分でドルワーム新年祭りへと繰り出した。


(終わり)
いいね! 36 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる