暑い日が続いている。各々、水分補給と体調管理には気をつけて欲しい。モどんだ。
アイツはどこかへ釣りに出かけた。何でも「ナツヤスミ」だそうだ。ハザクラに説明を乞うと...まぁ、理解はしたが、今この世界の状況の中で大丈夫なのだろうか?
...要はサボりだ...この件に関しては、オレは無関係を貫くつもりだ。
もしもデコ姫や老賢者に知れたら大目玉をくらう気がする。特にあの若作り賢者は怒らせたらマズい。直感的にそう思う。
しかしアイツと旅をはじめてから何人かの「賢者」に出会う機会があったが、大抵 寝てばかりいたり、弁当ばかり食っていたり...途方もない知識を得ているのは間違いないが、変わり者ばかりだ。
賢者だから変わり者になるのか、変わり者だから賢者になるのか...
家の外でドボンという音がした。いつもは物静かなハザクラが何か騒いでいる。
オレは咄嗟に外へ飛び出した。
アイツが帰ってきていた。ハザクラと2人でびしょ濡れになっている。カエル池に何かを放り込んだらしい。カエル達は池を飛び出し、まるでアイツに抗議するかのようにゲコゲコ鳴いている。
池の中にはバカデカい魚が悠々と泳いでいた。
コチョウザメというらしい。よくこんな魚を釣れたものだ...アイツは釣りの才能があるのかもしれない。
その後、コチョウザメはどこから買ってきたのかこれまたバカデカい水槽に移されて、家の中で飼育されている。ハザクラの仕事がまたひとつ増えたが本人は結構楽しんで世話をしているので少し安心している。
「ナツヤスミ」は今日で終わり、明日からはまた旅に出る。
「明日からホンキだす。」アイツの口ぐせだ。