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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2014-12-28 16:15:47.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~新時代の星と紋章

 くるりくるり。淡い光を夜に撒き散らして星が飛ぶ。その星に飛びついて、満面の笑みを浮かべたドラゴンキッズのソラは、もうかれこれ小一時間も回り続けていた。
 珍しく福引で3等があたり、持ち帰ったフライングスターを設置した途端にこれである。

「何がそんなに楽しいのかニャー」

 とは、ニャルベルトの感想だ。どうも、あれはソラの専用玩具になりそうだ。

「旗にはぶつからないように気を付けるんだぞ」

 回る仔竜に声をかける。夜のジュレット、白亜の臨海都市を照らすのは星だけではない。
 純白の下地に、青く優美な曲線で波をかたどった独特の紋章が浮かぶ。我らがヴェリナードの紋章旗である。土台にはライトアップ用の照明が輝き、上部には愛くるしいウェディ人形が躍る。魔法戦士団の一員として、必携の庭具と言えよう。当然、真っ先に購入した。
 ただ、配置はもう少し考慮の余地があるな……。

「こういうのにはセンスが出るニャー」

 ニヤニヤとニャルベルト。唸る私。どうも私はその方面には疎い。あまり凝ったことはせずに、シンプルに行くべきか……。
 そんなわけで、私の新時代は、まずハウジングから始まった。私にしては珍しい開幕と言えた。
 配置を考えながら紋章旗をまじまじと眺める。
 そして私は先日、女王陛下の親書を携えてグレンを訪れた時のことを思い出していた。
「我がグレンに比べ、ガートラントの方が文化的・文明的に優れているという世間の声は我が耳にも届いておる。だが、我々グレンの民はは誇りをもって古きオーガの伝統を今の世に伝えているのだ」

 堂々たる謁見の広間にて、とうとうと語るのはグレンのバグド王。背後では鍛冶職人が槌を打つ音が響き渡る。この立地、どうなのだろうな?

「しかるに、だ」

 グレンの王が目を見開く。

「これはどういうことなのか」

 ずらりと並んだ紋章旗。我がヴェリナードにメギストリス、カミハルムイにドルワーム、そしてガートラント。

「……一つ足りんではないか」

 ギロリと睨みつける。私を睨まれても困るのだが。
 レンダーシアのグランゼドーラ、アラハギーロはともかくとして、5大陸で唯一仲間はずれにされたグレンの王は、憤懣やるかたない表情で唇の端をひきつらせていた。

「ガートラントがこのような抜け駆けをしようとは思わなんだ。オーグリードの大国は一つで十分と、そういうことか?」

 物騒な台詞が口から飛び出る。こんなところで戦争勃発の危機が再燃しようとは。
 ヴェリナードの魔法戦士として、国際平和のためにも、ここは取り繕っておかねばなるまい。

「お言葉ですが、バグド王。ガートラントのグロスナー王も、この件についてはご存じでなかった模様。恐らく世界宿屋協会の独断でしょう」
「証拠でもあるのか?」
「はい。これをご覧ください」

 ふくびきの賞品カタログを恭しく差し出す。苦い顔で紋章旗の一覧を眺めるバグド王だが……ピクリと眉が揺れる。
 カタログには「ガートランドの紋章旗」とあった。
 言うまでもなく、オーグリードの南方に広がる大国はガートラントである。ガートランドではない。

「なるほど、確かに独断らしい」

 まだ不満げではあるが、静かにうなずく。
 こうして、新時代早々に訪れた両国激突の危機は辛うじて回避されたのであった。
 まったく、宿屋協会も罪なことをするものだ。
 グレンからの帰り道、赤茶けた岩肌をくりぬいて作られたバザー会場に顔を出す。ずらりと並んだ新商品に、わらわらと群がる冒険者たち。新時代の風物詩である。
 注目は当然、久しぶりに発表された新しい武器なのだが、庭具とは裏腹にこちらは不作ともっぱらの評判である。居並ぶ冒険者たちも渋い表情だ。
 私としても、積極的に買い替えようとは思えない。
 天命の剣にオルフェの弓……。斬鉄丸やアンフィスバエナに比べれば、確かに有用ではあるのだが、誤差の範囲というのが正直な感想だ。
 むしろライトニングソードを一振り購入しておいた方が、活躍の場はあるのではないだろうか? 型落ち品ゆえ、値が張るのが難点だが……。例によって例の如く、財布との相談になりそうだ。

 ソーラドーラはくるくる回る。同じ場所をぐるぐると廻りながら、夜空に星をまき散らす。我々の歩みも、傍から見ればまた同じか。
 満面の笑みを浮かべるドラゴンキッズの顔を眺めながら、それも悪くはないと思う。
 勇者姫の物語、小さな英雄の物語、アラハギーロの魔物たち。リンジャの女学者に噂に聞く大盗賊。冒険の種はまだまだ残っている。
 新しい時代の歩み方を思いながら、私は畑に水をやった。
 大した収穫は無いとしても、ゆっくりと花を育てるとしよう。
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