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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-05-23 15:41:53.0 2015-06-07 19:07:17.0テーマ:その他

なりきり冒険日誌~アンダーグラウンド・ガタラ(3/12)【盗賊クエストネタバレ有】

 ダルル盗賊団。それが私の入団した組織の名前である。
 名前からして、まっとうな組織とはいいがたい。
 事実、団員の大半は、脛に傷持つ者である。
 トラブルを起こしてまっとうな世界で生きられなくなった者や、食いつなぐ当てもなく、放っておけば犯罪行為に手を染めるであろう流れ者たち。
 ダルル盗賊団はそんなアウトロー達の受け皿だった。ダルルは彼らに食い扶持と仕事、居場所と序列を与え、そして有事の際には荒事へと狩り出すのだ。  ガタラにはこうしたアンダーグラウンドな組織がいくつも存在する。その多くは10年前に町長の支配に抵抗した義賊にして英雄、マスク・ド・ムーチョの流れをくむ集団であり、自ら盗賊団、あるいは盗賊ギルドを名乗っている。
 町の住民や商人達はこうした組織のいずれかと接触を持っており、組織同士もまた複雑な繋がりを持つ。
 統治者を持たないガタラの民にとって、彼らは格好の"相談役"だ。
 町でトラブルが起きた時、住民達が求めるのは、やたらと威張り散らす役人どもの助けではなく、少々荒っぽいが頼りになる、地下組織の庇護なのである。杓子定規な法の番人と比べれば、彼らはかなり融通の利く存在だ。
 組織は住民達に見返りを要求することは無い。が、商人達は組織の活動資金として一定の"謝礼"を定期的に支払うのが慣例となっている。強制は誰もしない。自由意志で払えばよいのだ。払わなかった結果、全住民のネットワークから排除され、切り捨てられる結果になろうとも、それはこの町が掲げる自由そのものの選択なのである。  ダルル盗賊団は規模こそ小さいが、下町を中心に住民の支持を得る、勢いのある組織だった。これは主に、ダルルの人柄によるものが大きい。姉御肌で面倒見のいいダルルは、下町のちょっとした人気者である。
 そんなガタラの下町でつい先日、大きな事件が起きた。
 魔物の群れが、町を襲ったのである。
 魔物を指揮するのは一人のドワーフ男。彼は混乱にまぎれて高価な宝石から子供の玩具までに手当たり次第に盗みを働き、住民達を嘲笑うと、闇にまぎれて去っていった。
 彼らは最近、勢力を拡大し始めた、つむじ風の旅団と呼ばれる、獣人族を中心としたならず者の集まりだった。ダルルとしては、よそ者に縄張りを荒らされた形になる。
 彼女は烈火のごとく怒り、その日からダルル盗賊団は、吹き荒れるつむじ風を阻止すべく戦う、町の自警団となった。
 私がこの組織に入団したのも、ちょうどその頃だった。

 ダルルは場末の酒場の薄暗い灯りの下、隅のテーブルを会議室代わりして、逆襲計画を進めていく。彼女は作戦指揮官。荒くれどもが兵隊だ。
 商人たちが納める上納金は、いわば税金。町を守るべく戦う盗賊たちの姿は、彼らが忌み嫌う騎士、兵士たちと奇妙なほどよく似ていた。
 有事の際には頼られるが、そうでない時は敬遠され、恐れられている点も同じだ。違うのは、堂々たる城ではなく、地下にひっそりと身を潜めていることぐらいか。
 土の民と呼ばれるドワーフたちは、いわば、その統治構造をも地下へと掘り進めたのである。

 ダルルたちは四苦八苦して敵に奪われた金品の大部分を奪回し、あるいは同等の金品を無償で住民たちに贈答し、埋め合わせた。
 慈善活動とは少し違う。彼女に言わせれば、旅団をのさばらせたことは自分たちの不始末なのだ。これくらいのことをしなければ、組織としての面子が立たない。
 面子を失った地下組織は信頼と存在意義を失い、しめやかに埋葬されるのみである。ダルルも必死なのだ。
 そして今、彼らは作戦の総仕上げに移ろうとしていた。
 旅団のアジトを突き止めた彼らは武器を手に立ち上がる。
 決戦の時がやってきた、というわけである。  夜に紛れて、影が蠢く。
 遠くには砂漠からの熱砂を遮る防砂ダムが、頭上には夜なお赤く燃えるカルサドラ火山が雄大な姿を見せつける。
 ドルワームとガタラを結ぶ山間の細い街道、カルデア山道のさらにはずれ。赤茶色の乾いた大地に不穏な影が蠢動する。それも、一つや二つではない。
「油断するんじゃないよ」
 ダルルが鋭く声をかける。部下たちの様子に気を配りながらも、目は前方の岩山に吸い付いたままだ。岩肌の間に、ぽっかりと空いた洞窟。敵の隠れ家だ。
「奴らにダルル盗賊団の恐ろしさを教えてやるんだ」
 全員が力強くうなずいた。
 無論、私も彼らに倣う。
 岩の間を抜ける風の音が、鬨の声のように響き渡った。
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