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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-06-13 12:09:40.0 2015-06-13 12:38:24.0テーマ:その他

なりきり冒険日誌~英雄、時を超えて?

 ある日のジュレット。打ち寄せる波を尻目に人波は海岸沿いの道を行く。私はそれを、見るともなしに眺めていた。
 住宅街から飛び出した冒険者たちが、一様に同じ方向に走っていくのは、奇妙な光景だった。彼らが行くのはミューズ海岸へと抜ける道。また一人、私の横を通り越して人影が駆けていく。行商人エバンは大繁盛だ。
「何かあったのかな?」
 と、行動を共にしていた友人達に聞くと、耳聡い彼らはとっくに事態を承知済みだった。彼らはこともなげにこう言った。
「また"出た"らしいよ」
 なるほど、と頷く。
 何の先触れもなく、5大陸のどこかに突如として現れるという不思議な旅人の噂は、私も聞いていた。
 ヒューザの時は友人をアイドル扱いして追い回す気にはなれず、ついに触れず仕舞いだったが、今回はそういうこだわりもない。それに、"彼"については色々と疑問もある。
「行ってみようか」
 と、いうわけで、魔法の迷宮に挑戦していた我々は休憩を兼ねて、この流れに乗ってみることにした。

 潮香るレーナムの緑野。空は青く、海はより青く、緑の大地を馬車は行く。そよぐ風に乗って、不思議な旅人の奏でるリュートの音色が聞こえてくる……
 と、洒落たことが言えればよかったのだが、残念ながらそのメロディは幾多の足音と息遣い、そして鳴りやまぬシャッター音に掻き消され、跡形もない。
 人混みと風に揺れる南国の緑の奥、彼はそこにいた。メギストリス城の壁にかけられた絵画の凛々しい姿そのままに、涼やかな目元に微かな憂いを浮かべ、彼方を見つめる一人のプクリポ。
 英雄フォステイル。伝説の人物である。
 背丈は私の膝元程度だが、自身を取り囲む数十人の冒険者を意にも介さず、静かにリュートを掻き鳴らすその姿は、流石に英雄然とした余裕を感じさせる。思わずシャッターを切りたくなるのも無理からぬ話だ。  だが、こうして目の前に彼を迎えると、噂を聞いた時に感じた疑問が再び頭をもたげてくる。
 歴史上の人物が、何故現代のアストルティアを悠然と闊歩しているのか。以前にも似たような事件があったが、あれはラグアス王子の仕業だった。今回はそれを疑える状況ではない。他の誰かが悪戯で変装した? いやいや、手が込み過ぎている。
 一説によれば、彼は時を超えて故・アルウェ王妃……ちゃん様に力を授け、その最終的な結果として望むものを自分の時代に持ち帰ったというが……
「君たち」
 と、その時、英雄王が静かに口を開いた。リュートの音色に乗せて、メロディなき歌を謳うように。
 取り囲む冒険者たちが息を飲む。その張りつめた空気の中、伝説のプクリポは、こう言った。
「良かったら魔法の小瓶を分けてくれないか」
 ……真顔だった。
 魔法の小瓶。市場価格50ゴールド也。
 財布でも落としたのだろうか。この500年で通貨が変わったという話は聞かないが……。
「いや、町には立ち寄らないようにしているんだ。私がこの時代の人々と関わるのは好ましくないからね……」
 数十人の冒険者に囲まれながら平然とこの台詞を言える彼は、まさしく英雄の名にふさわしい人物だった。

 とはいえ、その判断は賢明である。
 目の前にいる彼がどの時代からやってきたのかは知らないが、もしパルカラス時代のフォステイルだとしたら、メギストリス王国の名を聞いたとたんに卒倒しかねない。
 そうでなくても、彼の名は既に歴史に刻まれている。いかに生き、そして死んだか。
 ……英雄とはいえ、自分の死にざまを知りたくはないだろう。

 冒険者の一人が小瓶を差し出すと彼は爽やかな笑みと謝礼を返し、
「これでもうしばらく、この時代に留まる事ができる」
 と、言った。
 それ以上は、何も語るつもりがないようだ。
 こうなると、俄然興味が沸いてきた。
 彼が自分の時代へと戻るまでに、私があと何回、彼と巡り合えるのかはわからないが……出来る限り追いかけてみることにしよう。
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