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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-07-18 02:51:35.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~月に風が吹いたのか【カンダタクエスト、ネタバレ注意】

 夕焼けの淡いオレンジが薄桃色のレンガと重なり、街にはうっすらと夜の気配が漂い始めた。
 小高い丘の上に揺れる花は、今はつぼみの花摘みギルド。それをさらに上から見下ろすのはプクランドの冠と呼ばれるメギストリス城である。
 魔法戦士団に所属する魔法戦士である私はヴェリナードより指令を受け、この町を訪れていた。  メギストリスの都は、宮殿へと至る長い坂道を中心に、円を連ねるようにして築かれた美しい街だ。
 西には駅から続く商店街、北に閑静な住宅街。東にはドレスアップ屋のアーケードが並び、街道へと続く南の繁華街は夜なお人込みに溢れている。
 隣にふわふわと浮かぶ私の相棒は、異国の風が肌に合うのか、それとも鮮やかな桃色の屋根が珍しいのか、事あるごとに翼を羽ばたかせ、階段の外に飛び出してはくるくると飛び回る。

「回るのはいいが、迷子になるなよ、ラッキィ」

 私は紫色の丸っこい背中にそう声をかけた。

「キィ」

 と、彼は答える。

「それは了解という意味でいいんだな?」
「キィ」

 何を言ってもキィ、である。
 ドラキーのラッキィは、私の育てている魔物の中では最も新参の部類に入る。仕事に連れてくるのは今回が初めてだが、訓練ではかなりの成績を残しており、特にマダンテとは抜群の相性を示している。彼の歌う魔力の歌と、ハンマー使いの援護を受けたマダンテの威力は、計測上の最高値に達することも珍しくない。それでいて、彼自身の戦闘力もなかなかのもの。蘇生の呪文も器用に使いこなす。まさに期待の新人と言ったところである。
 これで言葉が喋れれば、文句は無いのだが……。

「いいか、ラッキィ。これから我々は任務につく。お前も私の助手として、行儀よく振舞わねばならんぞ」

 口を酸っぱくして教え込む。もちろん答えはただ一つ。

「キィ」

 郵便局に雇われたドラキーたちは流暢な共通語を操ってみせるのだが、彼にはその方面の才能は無いらしい。通訳を連れてくるべきだっただろうか。軽い不安が胸をよぎった。
 沈む夕日に目を奪われたまま、ドラキーは高く鳴く。桃色から薄紫に染まっていくメルヘンチックなメギストリス城を仰ぎつつ、私は一人、嘆息するのだった。

 この国を治める王は、未だ幼いラグアス王。
 しかし彼は現在、よんどころない事情で城を離れており、彼の血縁者が一時的に城代を務めている。とある町で町長を務めていた人物で、リーダーシップと人柄はお墨付き。ひょっとすると、幼少のラグアス王よりずっと頼りになる男かもしれなかった。
 どうせなら、今後も王の補佐として常駐してはどうかと思うのだが……ま、他国の事情に立ち入るのはやめておこう。
 彼は今、私の前に立ち、依頼を読み上げている。城の宝物庫を襲った賊の追跡と、奪われた宝の奪還。

「ま、手前らでやれ、って言われればそれまでなんだけどよ。こっちも色々……忙しいわけだ」

 ざっくばらんな口調である。

「存じております」

 私は恭しく一礼した。事情はわきまえている。
 彼の言う通り、この国の兵士たちは忙しい。プクランドは未曽有の事態に巻き込まれていた。それについては、またいずれ語る機会もあるだろう。
 ともあれ、こういう時こそ、世界を股にかける魔法戦士団の出番である。

「些事は我々にお任せあれ」
「おう、サジを投げずに頑張ってくれよな。……と、こいつはオルフェア流の挨拶だ。悪く思わんでくれ」

 国王代理は笑みを浮かべ、粋な仕草で一礼した。こうして、捜査は始まった。

 盗まれたのは一冊の古い書物だという。この国の古い建築物について記された学術書だ。随分文化的なものを盗んでいったものである。犯人は相当の知識人か?
 いや、それにしては様子がおかしい。
 目撃者によると賊は複数犯で、窓から城の3階に侵入。警備兵を力ずくで気絶させると、正面から宝物庫に突入。目当てのものを奪い、再び窓から飛び降りて逃げていったそうだ。
 実に大胆、なんとも不敵。そしてあまり知性の感じられない犯行である。

「あの本を宝の地図か何かと間違えたんじゃあないかね」

 と、目撃者は語った。ここに寝泊まりしているという人間族の男だ。
 ここ、すなわちメギストリス城の宝物庫に。
 ……額に手をやる。
 何故宝物庫に人が……? 「……常識的に考えると、貴方が最大の容疑者なんだが」
「おいおい冗談はやめてくれよ」

 彼は元盗賊のネジロと名乗った。ますます怪しい。冗談をやめてほしいのはこっちの方だ。
 そういえばアラハギーロの宝物庫にも盗賊が寝泊まりしていたが……宝物庫には盗賊を住ませるという掟でもあるのだろうか。異国の風習とは誠に理解しがたいものである。
 溜息一つ。
 ラッキィは退屈そうに、窓の外を眺めていた。
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