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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-08-01 23:34:58.0 2015-08-02 00:17:21.0テーマ:その他

なりきり冒険日誌~ジ・オリジン・オブ・マインド(1)【注:試練ボスに関する記述有り】

 降り注ぐ光弾、薙ぎ払う槌。凶悪な笑みを浮かべた六つの顔が私の眼前に迫る。
 片膝をついてそれを見上げる態勢の私に、もはや抗う術は無かった。背後から援護の呪文を飛ばすはずの僧侶たちは、一足早く地を舐めている。
 目もくらむような衝撃。熱と閃光が私の身体を突き抜け……

「ううむ……」

 私は脂汗で額を濡らしながら天を仰いだ。目の前には作業机。椅子の背もたれに背ビレを押し付けて頭上を仰ぎ見る。手に握った本は、強戦士の書。

「お早いお帰りだニャー」

 夏の日差しを避けて、床に這いつくばった猫がチラと視線を飛ばした。
 ここはジュレットの自宅。
 魔女との戦いに勝利した私は次なる強敵を求め、強戦士の書を開いていた。相変らず、私は魔法戦士限定、仲間は酒場で雇った者か魔物限定という条件付きだ。
 そしてたった今、完膚なきまでに打ちのめされ、命からがら本の世界より帰還した、というわけである。

 今回、私がターゲットとしたのはヤマタノオロチ。エルトナ神話にも勇者ロトの伝説にも登場する有名な怪物だ。
 エルトナ神話に登場したものはその名の如く八頭八尾の大蛇だったが、この本に書かれている魔物はロト伝説が元となっているらしく、五つ首の大蛇である。……ゴマタノオロチに改名してはどうか、というのは大半の冒険者が思いついたツッコミだろう。
 だが、首の数が少ないからといって、その脅威まで減るわけではない。その猛攻はこれまでに戦ってきた強敵以上。試しに僧侶を3人引き連れて挑んでみたのだが、瞬く間に壊滅。ダメージ対回復の単純な力比べでは、まるで勝ち目がないことが分かった。
 さすが、勇者ロトと二度にわたる激闘を演じた大物である。まあ、本人かどうかは知らないが。

 エルトナ神話において、八つ首の大蛇に挑んだ英雄スサノオは、ヤシオリの酒で大蛇を酔わせ、眠らせた後に八つの首を無慈悲にはねたという。
 冒険者がヤマタノオロチと戦う場合、一般的には、この故事に則った戦法が使われているようだ。と、いってもこちらの大蛇は酒の匂いには惹かれないので、もっぱらラリホーの呪文で代用されるのだが。
 大蛇を何とか眠らせた上で相方の鬼を退治し、しかる後にゆっくりと大蛇を片付ける。言葉にしてしまえばなんとも簡単な戦法だ。
 だが、魔法戦士の呪文では敵を眠らせることができないし、雇った魔法使いがラリホーを使ったという噂もついぞ聞かない。一応、武器や小手に錬金術で眠りの魔法を付加することはできるが、確実性という面からいうと、いかにも心許ない。
 と、なれば……

「ン? 今度は何の本ニャ?」

 猫の見守る中、私は事前に取り寄せた二つのカタログを取り出した。これは魔物使いと道具使い、それぞれが仲間にできる魔物の一覧と、その特徴をまとめたものである。
 そう。眠りの魔法を使える魔物を探すのだ。魔物であれば、使う特技や呪文をこちらでコントロールすることができる。
 目を引くのは、みすぼらしいフードつきローブに身を包んだ、おどろおどろしい姿の機械人形、闇縛り……彼らは「妖しい瞳」で敵を見つめ、催眠状態にするらしい。
 彼らの協力を仰げれば、大蛇を眠らせることも可能なのではないか……。  だが、一つ問題がある。
 魔物たちは大抵の場合、最も深い傷を負った敵を、ターゲットとして選ぶ。
 一方、私の作戦では大蛇が眠っている間に鬼を叩く予定だ。
 つまり……
 大蛇が起きるころには、ターゲットは鬼の方に移っている。これでは大蛇を眠らせ続けることは不可能ではないか!

 泣く泣く採用を諦める。単体催眠では駄目だ。範囲内の敵を一気に眠らせる術でなければ大蛇を狙うことはできない。
 ラリホーマを使える魔物はいないのか。何故、魔物たちが共通で学べる「じゃくたい」の呪文書はラリホー系を漏らしているのか……!

「ううむ……!」

 本日二度目の唸り声を上げる。

「お前も大変だニャー」

 ゴロゴロと猫が寝返りを打った。まったく、お気楽で羨ましい。第一、猫魔道を名乗るなら、お前こそラリホーマの一つぐらい……

「……ン?」

 ふっと、顔を上げる。何か、忘れているような……?

「ニャ?」

 ニャルベルトが首をかしげる。
 目が合った。しばし、沈黙。

「ニャー?」

 もう一度、猫が鳴いた。
 ……灯台下暗しとはこのことだ。
 こうして、ニャルプンテを使う猫魔道のニャルベルトをパートナーに指名し、再度の挑戦となった。
 上手くすれば、正攻法では不可能だった大蛇打倒も見えてくる。期待に胸を膨らませながら、書物の中へと飛び込む。

 ……だが、苦難の道は、ここからだったのである。
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