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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-09-09 00:24:46.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~鳥は何処に舞うか【3.1新エリアの写真等有り】

 ナドラガの祠は簡素な……というより、ほぼ自然洞窟そのままのつくりとなっており、祭司用と思しき閉ざされた扉と、いくつかの竜神像、そして供物を捧げる石造りの祭壇が慎ましく設置されているのみだった。
 祭壇の先の空に見えるのは、外からも見えた巨大な影……大竜神像である。村に派遣されていた神官殿の話によれば、あれは像ではなく竜神ナドラガそのものと信じられているそうだ。
 竜神ナドラガ。アストルティアの6柱神に続く7柱目の神。あるいは……女神ルティアナと対を為す、もう一つの世界の創生神か。

「それより、私はこっちが気になるな~」  僧侶リルリラの視線は、捧げられた供物に吸い寄せられていた。ソーラドーラの鼻も同じく、くんくんと匂いを嗅いでいる。どうやら果物のようだ。
 信心より食い気が勝るお年頃か……といつもなら肩をすくめるところだが……なるほど、これは気になる。と、いうのも、果実の所々に見える赤い筋が、マグマのように灼けた光を放っているのだ。
 炎の国では、果物まで燃えているのか?
 ……いやいや、そんなはずはない。耳元で"常識"が囁く。
 果物が燃えるものかよ。きっと外の光を照り返しているだけだろう……
 ……そんな儚い抵抗を嘲笑うように、ナドラガンドは圧倒的な光景を我々の眼前に突きつけるのだった。  オレンジ色に輝く森。ざあざあと音を立てて踊る炎が木々の枝を燃やし続ける。信じがたいことに、これは山火事ではない。少なくとも今のナドラガンドにおいて、これは日常的な光景らしいのだ。
 炎の森。"常識"が遠ざかっていくのがわかる。
 植物が常に燃えている世界なら、果物だって燃えている方が自然ではないか……
 "非常識"の囁きが、嬉しそうに耳ヒレを舐めた。ファンタスティック・アドベンチャー。幻想と現実の境目は揺らめく炎にも似て、実に曖昧だ。
 息を吐くように火を吹く花のつぼみを通り過ぎるたびに、私は幼いころ親しんだ、勇ましい配管工の冒険物語を思い出すのだった。

 さて、竜の神に祈りを捧げて正式な滞在許可を得た我々は、各地を見て回ることにした。
 特に私の興味を引いたのは、村の南東に造られた神殿のような建物だった。  階段から先は全て空中に突き出した、物理的にあり得ない建築物。何らかの魔法の力が働いているに違いない。空中に突き立てるようにいくつもの柱が並ぶその様は、あの奈落の門とよく似ていた。
 中央に設置された、輪の形をしたオブジェから空を覗き込む。それは世界を映す鏡のようにも、別世界へ通じる扉のようにも見えた。
 彼方の空は黄緑色の謎めいた光を放ち、紅蓮の炎と溶けあうように渦巻いたその空の色が、この神殿をますます不可思議なものにしていた。
 これがいつ、何のために作られたものなのか。異邦人たる我々には知る由もない。
 いずれ竜族の知識人と知り合う機会があれば、確かめてみたいところである。

 村周辺の探索をあらかた終え、そろそろ次の地方へ……と思い、西へと足を延ばした我々は、そこで思わぬ足止めを喰らった。
 "聖都"エジャルナへと続く道はナドラガ教団の屈強な兵士たちにより、厳重に守られていたのだ。
 ナドラガ教団。教主オルストフのもと、竜神ナドラガを崇める信徒たちの集まりで、ナドラガンドで大きな権威を持つ組織だと聞いている。
 なんとか通れないかと交渉を試みたが、彼らの態度はけんもほろろ。相手にもされなかった。
 兵士たちの態度から察するに、その権力は強大なものらしい。ほぼ国家に近いと考えてよさそうだ。
 思わず私は女王陛下の名を出しかけたが……ここは異世界。陛下のご威光が届かぬどころか、ヴェリナードという言葉さえ彼らは知るまい。まったく、ナドラガンドめ! 私は恨めし気に立ちはだかる関所を睨みつけた。

 といって、他に道があるわけでもなし。教団に恩を売って許可を得ない限り、永遠にアペカ周辺に留まることになりそうだ。
 これでは冒険者も形無し、まるで籠の中の鳥である。
 勿論、彼らには彼らの都合があるだろうが……出鼻をくじかれた私の心には、ある種の疑念が沸き起こっていた。
 この先もこの調子で、限られた箱庭の中を誰かの指示通りに歩くだけの旅が続くのではないか……?

 レンダーシアの旅は自由で、目の前に現れた世界は果てしなく広かった。どこにでも行ける。そして何かが待っている……それは私に忘れかけていた少年時代の冒険心を思い出させてくれた。そう、旅人の心を。
 果たしてナドラガンドは冒険者の心を満たす新天地たりうるか。
 空に問えば、遠くそびえるナドラガの影は、虚空を見つめてだんまりを決め込んだ。
 天を仰ぐ。
 火の鳥が翼を広げて、空を舞うのが見えた。
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