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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-05-10 00:05:49.0 テーマ:その他

密会(1)~なりきり冒険日誌【注:ストーリーに関する記述有り】

 赤く渦巻く空に頬を染めて、その神官は情熱的な吐息を吐き出した。切れ長の美しい瞳の輪郭が微かに綻ぶ。

「嗚呼……夢の中でなら、あなたにお会いできるのですね」

 私は欠伸を噛み殺しながら、その台詞を聞いていた。  ここは聖都エジャルナ。大聖堂のある街だ。
 頭上には黒煙と炎がない交ぜになった空が渦巻き、遠く北西にはフェザリアス火山から噴き出す灰が雲のように流れる。昼も夜も無い空の下で、二本角の敬虔な住民たちが祈りの日々を過ごす。
 ナドラガ教団の総本山。かつて手を結んだ彼らの情報を探るため、私はこの街に舞い戻っていた。
 背ビレの先にピリピリと痺れるような感覚がある。空気が重いのは、火を噴く空のためだけではあるまい。
 ナドラガ教団と"解放者"の決裂は、この街の空気を一変させてしまった。街を覆う熱気に反して、我々異民族へ突き刺さる視線は凍るように冷たい。かつてこの地に駐屯していたヴェリナード魔法戦士団の面々……私の同僚たちも、教団からの圧力により撤退を余儀なくされた。
 今、私は魔法戦士としての身分を隠し、一介の冒険者に扮して人ごみにまぎれていた。私を取り巻くのはカシャル教団、青の騎士団の面々である。彼らも青の鎧を外し行商人に扮している。私は彼らを護衛するために雇われた流れの冒険者、というわけだ。
 カシャルの面々は緊張の面持ちである。無理もない。エジャルナは彼らにとって敵地そのものである。務めて平静にふるまうよう注意を促しつつ、私は情報収集を開始した。

 幸いにして、ナドラガ教団が主導するモンスター討伐隊、通称領界調査団は常に人手不足で、こればかりは異種族であろうと積極的に採用している。むしろ危険な任務だからこそ、捨て駒としては最良、と考えているのかもしれない。
 私はこれに志願し、報酬と共にいくつかの情報と人脈を得た。調査隊員のモフテカ氏もその一人だ。  家の事情で今年中にまとまった金が必要となり、田舎から出稼ぎにやってきた……という私の嘘を信じ込んだ彼女は……生真面目な女性である……小銭稼ぎにしかならないが、と前置きしてちょっとした仕事を紹介してくれた。旅人宿の雑用係である。
 私は内心ほくそ笑みながらこの仕事を受けた。多くの人々が出入りする宿の従業員は、情報収集にはもってこいに思えたからだ。
 こうして昼は討伐隊、夜は宿屋の雑務と二足の草鞋を履く日々が続き……昼も夜も空の様子は変わらないが……宿屋の空気にも馴染んできたある日のことである。
 宿屋の息子、普段は神殿仕えの信徒として働いているという男が、神妙な顔で私に話しかけてきた。
 他の者には内密で頼みごとをしたい、というのだ。

「内密のことゆえ、この街に関わりのないそなたにお願いしたいのだ。……報酬はあまり用意できないのだが!」

 無骨な顔に顎髭を蓄えた、少々痩せ型だが筋肉質な、誠実そうな男である。いかにも竜族、という印象を受けた。

「実は私は、ある尊いお方のために働いている。別に頼まれたわけではないのだが!」

 ピクリと背ビレが震えた。ナドラガの信徒、そして尊いお方……細い糸を辿って繋げてきたこの人脈は、意外な大物に続いていたのだろうか?
 彼の表情にただならぬ気配を感じ、この依頼を引き受けた。
 男は額を寄せて囁いた。

「私の仕えるお方が、ある人物に会いたがっておられる。だがその人物は訳あって神殿に立ち入れぬ身分なのだ」

 そこで彼が手引きして二人をめぐり合わせよう、というわけだ。なかなか大した忠臣である。

「……私は会いたいと言われたことも無いのだが!」

 ……実に大した忠臣である。  彼の忠節はともかくとして、私にとっては神殿内部を探る絶好の機会である。平静を装って依頼を引き受けたが、内心は飛び上がらんばかりだった。
 密会の手はずはそれなりに巧妙であった。
 依頼主が必要物資の運搬と称して荷車を一台、神殿内に搬入する。
 車を引くのは雇われ作業員の私、そして荷物の奥には件の人物。……その顔に見覚えがあったことに私は少なからず驚いたが、同時に得心もした。
 どうやら糸がつながってきたらしい。
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