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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-06-26 22:43:24.0 テーマ:その他

御雷(4)~なりきり冒険日誌【注:ver3.5ストーリーに関する記述有り】

 祠への道行きも半ばを過ぎたころ、嵐と雷の中を疾走するミカヅチマルに、追いすがる影があった。
 妙な話である。打ち合わせでは、我々がしんがりを務める手筈だった。更なる後詰など、予定にない。
 第一、岬を超える手段がないではないか。
 ……まさか、ナドラガ教団の増援か?
 訝りつつ注意深く後ろを振り返ると、影は思ったよりずっと近く、素早く我々の背後に迫っていた。
 純白の翼。高い嘶き。そして背に乗せた凛々しい顔立ちの少女。

「姫様……?」

 天馬ファルシオンと、勇者姫の姿だった。
 温存するはずの勇者姫が何故……という我々の疑問に先んじて、天馬は答えを告げた

「彼女がどうしてもと言って聞かないものですから」
「ごめんなさい、あの人が私の助けを必要としてるような気がしたの」

 彼女の視線は風の壁を超え、我々の遥か前方へと注がれていた。
 勇者とその盟友は特別な力で結ばれているという。その彼女の予感なら、無視はできない。天馬もそう判断したわけだ。

「大丈夫、無理はしないから」

 王女は穏やかに微笑んだ。彼女は決して虚言癖の持ち主ではないが、この言葉は話半分に聞いておいた方が良さそうである。
 優雅な物腰に似合わず、突っ走る性格なのだ。天馬もその点については同意してくれたようだ。ため息交じりの鼻息が漏れる。
 せいぜい、護衛役に励もうではないか、お互いに。

「……ところで、ファルシオン様。一つお聞きしたいのですが……」
「何です?」

 私は軽く咳払いし、横目で天馬を流し見た。

「……最初から貴方が手を貸してくれれば、天神鹿様の助けなど、要らなかったのでは?」

 疑惑の眼差しが風に乗る。勇者姫がきょとんと目を丸くする。

「私が背に乗せるのは勇者だけと決めていますから」

 すました馬面でペガサスは受け流した。

「それに、天神鹿とはかつて共に神域を駆けた仲……もう一度、一緒に走りたかったのですよ」

 言うが早いが、天馬は速度を増し、天神鹿に追いすがった。純白の翼が鋭い鹿角と並ぶ。
 なるほど。馬と鹿が仲良く並んで、これは確かにおめでたい。

 ……と、どこからか、こぶし大の岩が飛来し、私の顔面を強かに撃った。悶絶……!
 何だというのだ、一体……! 私は痛みに顔を歪ませながら悪態をついた。
 あの浮遊島から、たまたま削げ落ちた土砂が風に乗って飛んできたとでもいうのか……?

「天罰てきめん~」

 と、上から声が降ってくる。リルリラとルナルドーラだ。ソーラドーラも側にいる。
 どうも、我々を待っていたらしい。顔面の青あざにクスクスと笑みを漏らす。

「神様の使いを馬鹿にするから、そういうことになるの!」 
「馬で鹿なのは元からだろう!」

 再び飛来。脳天に直撃。えぇい神獣め! 天の使いのくせに耳は地獄耳か!

「もうっ、私の仕事を増やさないでよね!」

 僧侶のリルリラは頬を膨らませながら回復呪文の光をばら撒いた。

「それはあっちに言え!」

 遥か風の彼方を指さす。
 ミカヅチマルは、呆れたような嘶きを漏らした。
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