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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-08-19 23:32:05.0 テーマ:その他

ナドラガンドの決戦(17)~なりきり冒険日誌【ストーリーネタバレ注意】

【注:ver3.5後期のストーリーネタバレを含みます】
                                  
第六話「炎の都エジャルナ」中編
 燃え盛る街に、規則正しい足音が響く。
 暴動の勃発を知り、街へと駆けつけたトビアスは教団兵に総員出撃の号令をかけたのだ。
 これまで彼らが武力による解決を避けてきたのはひとえに民衆への被害を考慮してのことだった。改革派と原理主義派の争いに民衆を巻き込むことはできない、と。
 だが今この時、民衆こそが戦いの主役だった。彼らは自らの意志で反旗を翻したのだ。
 ならばもはや躊躇う必要は無し。
「共に戦い、共に血を流すべし!」
 トビアスは宣言し、手持ちの戦力全てを街に投入した。武器庫に余っていた武具を開放し、民兵となった民衆へと提供した。民衆は剣をとり、槍を持ち、棒を、杖を握りしめ、それさえ手に入らなかったものは石を投げた。
 我々魔法戦士団もこれに加わる。一方、原理主義派はドマノ率いる後続部隊を出撃させる。全面戦争となった。

「悪魔だ!」「奴らは悪魔なんだ!」「俺達は騙されてたんだ!」「畜生!」
 怒声が飛び交う。悲鳴が逸れに混じる。魔獣の咆哮。なだれ込む市民。剣戟の音。石畳を踏み荒す人の波、波、波……!!

 エジャルナは燃えていた。胸の内に溜め込んでいたあらゆる鬱憤を、怒りの矛へと変えて燃え上がった。
 魔物を使役し魔瘴を操った"邪悪なる意志"の残党ならば悪魔を従えるのも道理だが、それが彼らの首を絞めた形となる。本性を現した異形は恐怖の的であると同時に憎悪の的でもあった。今、はっきりと民衆は理解したのだ。敵が誰なのかを。
 白ローブもその半数は降参し、武器を捨てた。ロマニらの恐怖に負けて入信した者達だ。今や彼らに尽くす義理は無かった。残るはわずかな狂信者達と、悪魔の軍勢のみ。一度はトビアスを見捨てて寝返った神官たちも恥を忍んで戦列に参加した。
 魔人の軍勢が脚を止める。
 勢いと数に勝る市民軍はロマニらを圧倒するかに見えた。
 だが、ドマノ率いる後続軍の到着により、戦況はまた一変する。

 夜に放たれた魔獣の貪欲な牙が、獲物を求めて襲い掛かった。
 彼らは全てが残忍な牙をもつ悪鬼魔獣の連隊である。武器を持っただけの市民に太刀打ちできる相手ではなかった。
 市民の群れが一網打尽に突き崩される。民兵は勢いに乗れば勇敢な兵団となるが、臆すれば烏合の衆となる。脱兎のごとく逃げようとする民兵が、立ち向かおうと駆けだした別の民兵と衝突し、互いを邪魔し合う。悪魔は残忍に得物を振り下ろす。
 聖都に阿鼻叫喚の図が描き出された。

 魔法戦士団は一騎当千の精鋭部隊だが、この場に居合わせたのはせいぜいが十数名。戦線を支えられる数ではない。
 エステラ派の教団兵は勇敢に戦ったが、個々の実力は悪魔達を圧倒するほどではない上に、街は至る所で乱戦が発生し、組織的戦術を実行できる状況ではなかった。
 酒場の主人は有り金をはたいて居合わせた冒険者を雇い、戦わせた。頼れる人材だが、僅か数名に過ぎない。
「怯むなッ、怯むなーーーッ!!」
 魔法戦士が弓を放ち、上空から襲い来る翼ある悪魔を打ち落とす。散発的な反撃だ。このままではじわじわと押し返され、やがて力に勝る悪魔たちに市民が蹂躙されることは目に見えていた。
 ロマニ、ドマノもそれを確信していたに違いない。
 だが、一刻ののち、乱れかき消えるかに見えた波は、再び怒涛となって原理主義派へと押し寄せていた。

 魔法戦士団が市民軍に援護の呪文を飛ばす。魔法の光が非力で鈍重な素人兵にひと時の剛力と俊足を与える。支援に長けた魔法戦士の本領発揮である。が、原因はそれではない。
 悪魔達の鉤爪を浴び、大鎌で身を裂かれたかにみえた市民兵が、間髪入れずに立ち上がり、反撃に出る。邪悪な魔獣の炎に焼かれたはずの男たちが、炎の中から進み出て武器を振るう。
 彼らは守られていた。淡く輝く光の中にいた。
 その光の中心で地面に杖を突き立て、仁王立ちをしているのは神官トビアスである。
 竜族独特の闘法、あの神官エステラやナダイア、アンテロも見せたという、陣と結界による不可思議な術を彼も行使したのだ。
 彼の使った術は、敵を倒す技ではない。結界を張り、その中にいる味方が受けたあらゆる傷を、痛みを自らが肩代わりする捨身の術である。
 前線で悪魔の炎が地を焦がし、鉤爪が肉を裂くたびに、彼の身体は見えない刃に責めさいなまれた。だが、決して倒れぬ。前を見据え、堂々と立ち続けた。臆しやすく崩れやすい市民の群れを勇敢な義勇軍とするために、彼は体を張ったのだ。
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