鉱山のみんなと盛り上がった後、道具屋のチャジロを訪ねる。
相変わらずカウンターの上に座って商売してる。
でも、採掘が順風なおかげで、売上はなかなかいいらしい。
「商売はウィンウィンじゃないといけないんだ」
「うぃんうぃん?」
あれから勉強したらしく、なんか難しいことを言ってくる。
「“ウィン”は勝つって意味だけど、売り手と買い手が両方ハッピーにならないといけないってことさ」
「ふむふむ」
よく分かんないけど、なんかいい話のような気がして真剣に聞いてみる。
「やくそうはふつう8Gで売ってんだけど、もし傷ついてすぐにでもやくそうが要るって人がいるとするだろ。
すぐに要るんだから100Gとかでも売れるんだよ。
だけど、あとで8Gで買えるものだって知って、くっそーって思う」
「うん!10Gくらいならともかく、それは思うよ。足元見られたって思う!」
「一方で、ガタイがよくてガラの悪い男が来て、やくそうを3Gで売れって言う。オレ、ビビっちゃって3Gで売るだろ。
だけど、後から仕入れ値とか考えたら3Gでなんか売れねーのにって思う。」
「うん!それくやしい!赤字とかになっちゃったら、チャジロの生活も危うくなるし」
「だろ?だからオレは、これまでもこれからもやくそうは8Gで売るんだよ」
「なるほど!たしかにやくそうは8Gでちょうどいい気がする!」
「そ、売り手も買い手も両方ハッピー!ウィンウィンさ」
なんかすっごいいい話きけた気がしてワクワクした。
「2、3日は泊まってくんだろ?」
「うん!トリリさんに宿をとってもらってる」
「あそこのシチューはうめぇからなー。ベッドは粗末だけどww
オレも酒もってくよ。騒ごーぜ!」