「ここ・・・かな?」
アズランの酒場で教えてもらった住宅村のとある場所。
看板に『流星の止まり木』と書いてある。
「こ・・こんにちは!」
ドアを開けて足を踏み入れると、店内はすでに活気に満ちていた。
「いらっしゃいませ」
美しい装束に身を包んだエルフのオーナーが迎えてくれた。
キョクヤさんというらしい。
普段は踊りを見せるお仕事をされているそうだが、今夜は皆が集えるお店を開けてくれていた。
「おすすめはメギスドリの軟骨唐揚げです」
いくつものスパイスがきいたキョクヤさんお手製の軟骨の唐揚げ♪
「おいしーーーっ!」
ひとつ口に入れたらとまらなくなって・・・・どんぶりいっぱい食べてしまった・・・。
「道具屋さんにはお世話になりました」
世界を旅しているという、エルフの男性と語り合う。
アグラニの町にも行ったことがあるそう。
チャジロの仕事ぶりをきくことができて、うれしかった♪
旅先で見聞きしたたくさんの話を聞かせてくれた。
アグラニの町を出てだいぶ経つけど、まだまだ世界は広いんだなって思った。
「ぼくはあまり町の外には・・・魔物もいるし・・・」
カミハルムイに住んでいるというエルフの男性と仲良くなった。
お友達が冒険者で、旅先の話をいつもしてくれるそう。
荷運びの仕事をがんばってるそうで、修行がツライっていつもぼやいている自分を恥じた。
お店には、本当にたくさんのひとがいた。
カウンターにいたウェディの男性。お酒に詳しそうで、今度お会いしたらもっと語り合いたいなぁ。
お酒をたくさん飲んで、にぎやかにさわいでいるひとたち。オイラもいっぱい飲んだけど、人見知りしちゃって、あんまり輪の中に入れなかった。
閉店時間を過ぎても、お店はにぎやかだった。
名残おしくて、なかなかお店を後にできない。
「また、開きますよ」
オーナーの言葉が本当にうれしくて、飛び上がってしまった♪
また訪れるときまでに、世界をもっと見ておこう!
星が輝く夜空を見上げて、そっと誓った。