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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2024-04-22 00:09:12.0 2024-04-25 22:25:41.0テーマ:その他

街談機関 その9「それから」19


 オールドレンドア島において捕縛された呪術王カワキ――本名セイスケ・イヌイは、その直後、自殺未遂を起こした。
 拘置所において目を覚ましたカワキは、食事のためにマホトン錠を外された一瞬の隙に、自分の口に指を突っ込み、喉の中でイオ<爆破呪文>を唱えた。異変に気付いた署員が駆けつけたときには、カワキの喉は断裂し、激しく出血していた。
 不可解なことに、即死すると思われたカワキの傷は急速に塞がった。なんの呪文もかかっていないはずなのに、リホイミ<経過治癒呪文>がかかったかのように、激しく出血する喉がみるみる回復したのである。
 しかし、カワキの意識が戻ることはついぞなく――事件から一か月が経った今も、未だ昏睡し続けていた。

 事の経緯を聞いたポポムは、不手際を起こした署員に厳罰を与える一方、心の内で、あの卑怯者――と悪態をついた。
 市井の人々の拉致監禁及び暴行罪、違法麻薬『ジャム』の製造、数あまたの魔物を製造した罪――カワキに問うべき罪状は多数ある。それらの責任を取らないまま自殺しようとしたカワキを、ポポムは唾棄した。どこまでも勝手な奴だと、はらわたが煮えくり返った。
 その胸の内はティーザにだけ明かしたが、同意はしてもらえなかった。

「逃げること自体は誰でもやっていることじゃ。物理的に許すべきでないにしろ、逃げようとすることそのものは、犯罪者といえど責められまい」

「……」

「呪術王カワキのしたことは、当然許すべきではない。極刑に値するだけのことはしてきたし、刑にかけねば被害者遺族にも示しはつくまい。
 しかしの、そもそも論をすれば、彼の者がそのように犯罪を犯す前に、社会の側でそうさせないよう働きかけるべきだったのじゃ。
 彼の者が記録に現れた十年前、カワキはPTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)と見られる症状で大いに錯乱していたそうじゃが、当時の社会はそれを拾い上げられなかった……トラウマを癒した相手が裏社会の者であったなら、裏社会に傾倒するのも当然の話じゃ。現代の福祉制度では、やるべきことをやれておらんのじゃよ。さもなくばあの鬼才、厄災ではなく人類の福音となっていたはずじゃ。
 自身の問題を棚上げにして、ただ『逃げるな』と説教を垂れるのは、治安維持を布く者の傲慢とは思わんか?」

「……仰りたいことはわかりますが、国家が対応できる範囲にも限度があります。
 『虚ろの呪術王の一味』は、モリナラ大森林の奥深く、カミハルムイ王国の管理が行き届いていない地域で形成されました。目の届かない場所で起こった異変は対応しようがない」

「ま、それが現代という時代の限界かもしれんのう……それでも、自分にも問題があることは忘れてはならん。
 過度に責めず、世界警察としてやるべきことを黙ってこなすべし……じゃ。それは君もわかっておるじゃろう?」

「――そうですね。だから、部下には何も言っていないのですよ。あの男への刑罰は、目が覚めてからゆっくり行いましょう」

 ポポムは険しい顔を若干和らげながら、曇り模様を浮かべる窓の外を見た。
 ティーザは目を閉じて沈思しながら、手元の紅茶を飲み干した。

「ともかく、あれの破壊を急ぐのであれば、研究院だけでは手に余るのう。他におらぬのか?こういう、よくわからないものの破棄に長けた人材は」

「……ひとり、いるにはいますが。望み薄でしょうね」

「ほう……詳細は聞かぬほうがよさそうじゃな」

「そうしてもらえると助かります」

 ポポムは、自分のもう一人の師匠に思いを馳せた。

 あの日以来、キリンはいずこかに雲隠れしたままである。
 例の少年には甘いくせ、自分には面倒事しか残さず、顔も見せない人物に、ポポムは胸の内で何度も悪態をついた。

===

・続き:
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/7794518/
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