「ううっ…ぐす………。」
アーミラ「あら、どうしたの、そんなところで泣いて?」
まおん「最近は人間の迷い込み、多いわね…」
「あ、あなた方は…?」
(以下省略。※「魔界宮殿シリーズ1」参照)
アーミラ「…成る程、それでその"受験"ってものに落ちて、落ち込んでると言うわけね」
まおん「人間界の仕組みは面倒くさいのね。ただ、トーナメント式にして戦わせて、落としていけばいいのに」
「いやそれやったら一発KOですが? あーもうどうしよう…滑り止めの私立だと進路変わっちゃうしなぁ…」
%PICID-425807293%まおん「あら、それなら、私たちとこの宮殿で暮らさない? 勉強もしなくていいし、好きなこともできるし、なんならつきたい職業にだって…」
アーミラ「ただ、ちょっと記憶が消えたりもとの世界に戻れなくなったり、ずっと私たちと遊び続けることになるけど、それでもよければいらっしゃる?」
%PICID-425793491%%PICID-425793297%「いえ、結構です。」
「うわっ? な、なにするんです。腕をつかんでそっちに引っ張らないでくださいっ。なにこれ、契約書!? "契約完了のサイン"? かっ、かかせようとしないでください! あっこら、魔法で操るの卑怯だ! うわなんか書いちゃったよ! どうすんのこれ!?」
「「また一人、迷い混んでしまったのね…この、永久の宮殿にーー」」
「格好つけて終わらせようとするんじゃない! ちょ、なんか意識きえてくんですけど。ヤバイやつじゃないこれ、ねえ? どうしてそっぽむくんです? 耳を塞ぐな! なにも聞こえないよね、とか言わないで!? どうしたらいいのこれ!? おーーーーーーい!!!!!」
この日、また空っぽの魔界宮殿に、住人が増えたーー