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グリエの嫁

アーミラ

[アーミラ]

キャラID
: YK103-967
種 族
: エルフ
性 別
: 女
職 業
: 魔法使い
レベル
: 127

ライブカメラ画像

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アーミラの冒険日誌

2018-03-19 23:26:58.0 2018-04-20 21:42:35.0テーマ:おしゃれ活動

【魔界宮殿シリーズ3】「魔界宮殿と姫主1」







私たちが四人で暮らしはじめて、

もうすぐ1ヶ月の歳月が過ぎる。

幸せよ。

なのになんで




あなたが、あらわれるの









%PICID-425372085%「ねえ、まおん?」
「なに、アーミラ?」
「なんの本を読もうかしら。サキアも雪も寝てしまったし、暇なのよ…」
「誰、その名前? …ああ、そうね。時渡りの若者に、受験に落ちた少女…だった? よく覚えているものね」

その言葉に、アーミラが反応する。

「まあ、私たちが望みに望んだ遊び相手よ? 覚えて当然よ。まおんこそ、あまり関心無さそうに見えるけれど?」
「私はーー」

サキア「…アーミラ、まおん…一緒に寝よう……」

「あら、サキア? 二人だと寂しいの?」

すかさず声をかける。
サキアはトロンとした目をこすり、上目使いにこちらを覗いている。
この宮殿にすむことを激しく拒否した彼に、二人は強力な記憶操作の魔法をかけるしかなかった。最初は抵抗したものの、魔族の魔力には抗えなかったようだ。
サキアは弟のことも忘れ、今はすっかり甘えている。

サキア「うん…」

「…仕方ないわね、私が一緒に寝てあげる。アーミラは忙しいみたいだし? さあ、いくわよ」
「…! え、ええ、お休みなさい…」

部屋から服の裾が消えると、姫主は思わずテーブルに手をつき、止めていた息をはいた。

「…なんてことかしら。あのまおんが、鋭いだなんて…」

双子の片割れは、決して鋭い方ではない。片方は頭脳、片方は直感、二人で役割分担をして生きてきた。アーミラは心底驚いていた。
だが恐らくは、単に楽しかっただけであろう。無関心をよそおっているようだが、誰よりも「二人ぼっち」を恐れていたのは彼女だということを、知っていた。誰よりも「家族」が欲しかったのは彼女だということを、知っていた。
たとえそれが歪な形であろうとも。
やはり、鋭くなったわけではなかったのかもしれなかった。
アメジストの瞳を細め、薄く笑う。

「…さぁて、甘えん坊のまおんも行ったことだし、用事をすませるとしましょうか」

サキアがいずれ来て、自分たちを呼ぶだろうとは思っていた。
本を選んでいたのはそれを待つためだったのだが、まおんのおかげで断らずにすんだ。
部屋を出ると、暗い廊下の奥へと向かった。


祈る。
かつての「片割れ」へと。
祈る…

「…?」

神殿の回廊にて、不穏な空気が孕む。
視線を動かせばればそこにはーー

「…っ、! あ、あなたっ…!!」

黒髪の少女が一人、アーミラをみつめていた。
紅い目が笑い、そっくりに首をかしげて見せる。

「お久しぶり、お姉さま」

%PICID-426458248%「なぜ驚くの? 実の妹じゃないの」

回廊に暫し、落ちる滴の音だけが響いた。
姫主は呆然と立ちすくみ、目の前の虚像を見つめる。
にっこりと口のはしを持ち上げるのを見て、虚像ではないのだと悟った。

妹?

「あなた、…」

妹なのか。

「……セラ…ね」

まおんとの誓い。
姫主たるゆえん。
そのすべては、今目の前にあった。

«お姉さま! 遊びに行きましょう!»
«私たちは主とならなければいけないの…! そのために、セラ…»
«お姉さま? ねえ、お姉ーー»

灯火の消える音がして、%PICID-426459092%昔
主になるために

実の妹を犠牲にしたことを
再認識させられた






いつもここで祈る。
魔障となった妹が安らかに眠れるように。
心弱き者をそそのかす魔障。
セラの姿をみて、自分がその全てを奪ったのだ、とーー
幸せの、崩れる音がした



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