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グリエの嫁

アーミラ

[アーミラ]

キャラID
: YK103-967
種 族
: エルフ
性 別
: 女
職 業
: 魔法使い
レベル
: 127

ライブカメラ画像

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アーミラの冒険日誌

2018-04-08 07:41:16.0 2018-04-20 21:36:04.0テーマ:おしゃれ活動

【魔界宮殿シリーズ7】「少女たちは天望する2」

 以来、彼女たちが人前に姿を現すことはなくなった。
 噂によると、人間を滅ぼすための準備をしているらしい。

 しかし真相を知る者はいなかった。

 誰も…
























「少しでも触れてみなさい、即死よ」

「ひゃあっ! お、脅かさないでよぉ…」

「落ち着いてやれば、大丈夫よ」

 森の奥、三人の声が薄く広がる。
 とある植物の前に膝まずき、何かをしていた。

 (黒髪の少女)は酷く緊張しているようだ。赤い石を転がし、大きく深呼吸する。

「…よし!」

 まずは、対象にかけられた封印を解く。
 封印自体は軽いものだが、触れると発動する災厄クラスの呪いが厄介だった。

 石を慎重にかざす。

 しばらくして植物から怪しい光が消えた。どうやら成功したようだ。

「次…解呪術…聖者の灰を…」

 ここまでくれば、あとはきちんと集中してやれるだろう。
 姉たちはそっとその場を離れた。


「あとは何が必要なのかしら?」

「あなたの血」

「あら、それならあなたの血も必要ね?」

 顔を見合せ、クスクスと笑う。

 三人が襲われてから1ヶ月が経つ。意識の回復を待ってスラムを出た姉妹たちは、姫主召喚の準備を着々と進めていた。

「準備はほとんど完了しているわ。あとは満月の夜に儀式を行うだけ。それから、血が必要なのは本当」

「本当に言ってる? ねえ、何で笑うの? なんで頑張りましょうとしか言わないの? (銀髪の少女)!?」

 こだました声は、森の奥に消えていく。


 少女たちはーー














 そして、その日がやってきた。








「ーーー、ーー…」

 儀式が始まって三時間が経つ。三人は体力の限界を迎えていた。

 召喚式は今までのどんな魔法よりも複雑怪奇で、魔力と体力の消費が激しかった。呪文を唱える声も囁くよう。
 特に(黒髪の少女)の消耗が激しく、意識を保つのもやっと、という有り体だった。

(諦めたりなんかしない…! 絶対…みんなで幸せになるんだ!)

 不意に(銀色の少女)が叫んだ。


「あとは最後の言葉だけよ、二人とも耐えなさい!

ーー【魔界宮殿に座する主よ、
我が言の葉によりて、汝の枷を解錠せし。
時の狭間を越え今ここに現れよ】!」


 痛いほどの静寂が、辺りを支配した。
 儀式が終わったのだ。

 だが…

「…何…何で、何も起こらないの…?」

 三人が作り出した魔方陣は収縮し、消え始めていたのだ。

 (銀髪の少女)は力が抜けたのか、崩れ落ちる。そして、号泣した。

「そんなに私たちは嫌われているの!!」


ーー足りぬ


 唐突に声がした。

 何が、と問おうとしたとき、物音がした。
 バッと後ろを振り返る。

 そこにいたのは、

「なっ、何をしてるんだ、お前ら…!」

 スラムの住人たちだった。こちらを見て、驚愕の表情を浮かべている。

 悲しみは一瞬で、恐怖に変わった。

「…次から次に…! 逃げるわよ、二人とも!」

 しかし(黒髪の少女)は叫ぶ。

「嫌だぁっ! 今逃したら、一生魔族になれないよ! お願いやめて、みんな! お願ーーきゃぁ!」

 立ち上がった二人は、妹の悲鳴を聞いて血が凍りついた。



 何を…



「はは、ようやく捕まえたぜ、魔物めが! 退治してやるぜぇ!」



 私たちの妹に


 いったいなにをするの?



ゴゥッーー!


 二人の全身から魔力が溢れだし、周囲を襲った。

 禍々しい魔力の、あまりの苦しみに狂気し命乞いする住人を冷たく見下ろす姿は、本物の魔族のようだった。

 手を逃れた(黒髪の少女)は萎える身体に鞭を打ち、姉たちにしがみついた。

「やめて、お姉さま! 人殺しなんてダメ…!」

 (アメジストの瞳の少女)は不思議そうに彼女を見る。



 その時、大地を異変が襲った。

 激しい地震に隆起陥没し、冷たい風が吹きすさぶ。空間が捻れたかのように空は赤色に染まった。

 スラムの住人は、全滅した。





 天変地異が収まりかけた頃、その姿はすでにそこにあった。

[妾を呼んだのはそなたらかの]

 麻痺した耳に凛と響く。

 深い闇のような紫の髪。
 吸い込まれるような紅い瞳。

 声の主は告げた。


[召喚に応じ、時の狭間を潜り抜けてきた。

 妾は魔界宮殿が姫主、サリアじゃ]


 驚きはしなかった。
 ただ、ああようやく来てくれたのだ、と思うだけだった。

 銀色の声がする。


「姫主様、どうか私たちを魔族に…。そして、…貴女の後継者にーー」


 それこそが、彼女たちの願いだった。



 少女たちは、天望する。









To be continue...

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