ゼツカの冒険日誌

それだけは聞きたくなかったんだ…。



それを聞けば私の決意が
揺らいでしまうから…。



なのにお前はいとも簡単に
その言葉を口にした…。



私を…



『妹』だと…。



だがもう限界だ…。



意識が保てそうにない…。



ふざけやがって…。



もう終わりなんだから
いらねぇんだよ…。



そんな言葉。



そんな愛情。



うんざりなんだよ。



そんなもんがあるから
私は無情になれない。



断ち切ってやる…こんな絆…！






あんなに苦しみやがって…。



無様ったらありゃしねぇよ。



楽になっちまえよ…ゼツカ…。



ゾラ
「…もうやめロ…ワタしを見捨テりゃ
楽になれルンだゼ？」



ゼツカ
「っぐぅ…がっ…うっ…くぅ…！」



ゼツカ
「無様な死ニ樣さらシタクねぇダろ？
ワタシを殺せヨサッサと…」



ゼツカ
「があああぁぁぁぁ！！！」



闇の侵食により
両手足から鮮血を吹き出しながら
化け物のような形になっていくゼツカ！



ゾラ
「ほら、イテェだロ？
ワタシをドウシても殺せナイなら
もうソンナ仮面外しテ帰ればいい…」



ゼツカ
「…ぐぅ…！あああああ！！」



ゾラ
「…もうヤメろよ…！」



ゾラ
「マルチナ…！」



ゾラ
「クロ…！！」



ゼツカ
「ぐあああぁぁぁぁあああ！！！」



ゾラ
「もうヤメろ！ヤメロヤメロヤメロヤメろやめろヤメロ！！！！！！」









ゾラ
「『姉貴』いいいいいいいぃぃぃいい
いいいいいいいいいいぃぃぃいいいぃ
ぃぃいいいぃぃぃいいいいいいいいい！！」








ドクン








ゼツカ
「…絆なんていらない…
そう言ったお前が
私を『姉』と呼ぶのか…」





ゼツカの身体が再び
変わり始める！




ゼツカ
「姉貴なんて呼ばれたらなぁ…」







キィィィイイイン







ゼツカの身体を
眩い光が包み込む！












ゼツカ
「絶対に助けたくなっちまうよ」








～つづく～