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不世出の舞い手

こっぺぱん

[こっぺぱん]

キャラID
: ZK303-635
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 踊り子
レベル
: 126

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こっぺぱんの冒険日誌

2018-02-12 21:35:23.0 テーマ:その他

日誌を書いた!~流星の集会所から~ アカツキさんと天井裏の絵本【中】 《白いカラスと黒いフクロウ》本編

《白いカラスと黒いフクロウ》

この世界のどこかにはずっと陽が登らない世界とずっと陽が沈まない世界があるらしい。

もしかしたらそんなところないかも知れないし
もしかしたらわりと近くにあるのかも知れない。

これはこの世界を愛し、守り続けている対の鳥のお話。

何処かのどこかのきっとどこかに
お日様がずっと登らない世界とお日様がずっと登っているふたつの世界があります。

そのふたつの世界にはたくさんの世界を愛し
ひとりぼっちで守り続けている二羽の鳥が
お日様がずっと登らない世界と、お日様がずっと登って居る世界それぞれに住んでいました。


お日様がずっと登らない世界はたぶん『極夜の世界』と言って
そこには
夜空のように色濃い艶やかな漆黒の羽色を持ち
朝焼けとも、夕焼けともつかない深紅の瞳を持った夜色の梟が
自らがある時に作り出した御使いの真っ黒な鴉達といっしょに暮らしていました。


お日様がずっと登って居る世界はたぶん『白夜の世界』と言って
そこには
陽の光のように明るいふんわりとした白金の羽色を持ち
お日様の色ともお月様の色ともつかない白銀の瞳を持った陽色の鴉が
自らがある時に作り出した御使いの真っ白な梟達といっしょに暮らしていました。


夜色の梟も陽色の鴉も
自分が暮らして居る世界から外へは出ることができませんでしたが
住処から覗き見たいろいろな世界でのできごとや
自分とは違い自由にいろいろな世界を飛び回る事ができる御使いに
お話を聞いたりしてたくさんの世界のことを知っていました。


それでもやはり、二羽の鳥達は心のどこかでは外の世界を自分の瞳で確かめてみたいと思っていたようです。

いつか御使いに聞いた

『主は主とは対の存在とされる住処に住む調停者と出会う時、
この住処から飛び立ち、世界を巡り世界を紡ぐ存在となるのです』

と言うお話を信じ、ほんの少しだけ
『対の存在』
というものに会ってみたいと思っていました。

とある時のことです。
いつものように住処から外の世界をのぞいて居るとなんとなくお散歩に出てみたいと思いました。

美しい、けれども自らが創り出した世界の風景は
夜色の、陽色の鳥にとって虚しさと寂しさを思い起こさせるものでしたが
外の世界を愛する夜と陽はそれを創らずにはいられなかったのでしょう。

満開に咲き誇る花々の道をこえて、どこまでも透き通るような宝石がはえた道を抜け
いろとりどりの星が降る丘を越えて
住処のお空がいっぱいに写しだされる湖面に出ます。
どちらが空でどちらが水面かわからなくなるようなひろいひろいみずたまりでした。

ぼんやりと水面を眺めて居ると水面に写しだされた空が
見たことのない色になっていることに気がつきました。

不思議に思った鳥が空を見上げるとそこには見知った空の色があります。
けれども水面に写る空の色は住処では見たことのない色なのです。

それをしばらく見つめて居ると水面がゆらゆらと揺れて
自分でもお使いでもない鳥の姿が映し出されました
その鳥がいつか会ってみたいと思っていた『対の存在』
だと言うことは言うまでもありませんでした。

鳥達は惹かれるように、互いを壊してしまわないように
そっとそっと水面へ向かい翼をはためかせました

するとだんだん水面と空の色が混じり合って
やがて身体がふわりと浮かびます
ふわりと浮いた身体がどこへ向かうのか、
今羽ばたいている此処が何処なのか
鳥達は知って居ました。

そう、鳥達は自らの世界から出ることができたのです。

これからの鳥達は常世の存在の元へと降り立つことができるのです。

夜色の、陽色の鳥と共にもっと多くの世界を紡ぎ、広げるのです。

「もう後戻りはできないのだろう」

「出会ってしまってはならなかったのだろう」

「けれどこれが調停者の定めであり
我らが定め、他の何にもできないことなのだ」

「ならば我らはその定めを果たそう
こうして我らが出会ったのは我らが定めを増やさぬ為なのだから」


夜色の、陽色の翼がはためきます。


まだ見ぬその世界へと、見守るべきその世界へと、何度も何度も羽ばたき繰り返しました。
何度廻ることになろうとも、幾度その器を失おうとも羽ばたきます。

きっとこの定めは夜色の梟にしか、陽色の鴉にしか成し得ることができないのだから。
きっと鳥達が愛する常世の住人にはこの定めは耐え難いものだから。

夜色の梟は、陽色の鴉はそこに居て、そこに居ないのだから。


何処かのどこかのきっとどこかに
お日様がずっと登らない世界とお日様がずっと登っているふたつの世界があります

これはそんな世界で
たくさんの世界を愛し、守り、廻り続けている対の鳥の出逢いのお話。

なのかもしれない。
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