アトラスに何回切りつけてもダメージを与えている気がしない
それどころかこちらが傷を受けまくっている
ペリの反応術式魔法もストック残り2
もう限界だ
カイル「き、きついぜこりゃ・・・ぺり!このピンク色の奴はなんだ!」
回復用じゃないはずのピンク色の光はいきなり弾けては何もしない
むしろ一瞬体調が悪くなっている気さえもする
ペリ「反応が遅いなァ」
カイル「はァ?」
言っている意味が分からない
やばい
ストックが切れた
どうする!
こん棒がこちらに向かっている
もう次は無い!
カイル「やべぇっ!」
しかしこん棒はカイルには当たらなかった
いきなりアトラスが苦しみ出す
カイル「ほえ?」
アトラス「ぐあァぁぁっ!なんだこの目眩と吐き気はァ!」
ペリ「しゃべれるんだw」
カイルは後ろに下がってペリの回復を受ける
カイル「なにをしたんだよペリ?毒使ったのか?」
ぺリ「『薬』を使ったのよ」
カイル「く、薬?」
病を治す為の薬を何に使ったのだ?
ペリ「私が降らせた癒しの雨に病院なんかで使われる強力な薬を混ぜておいたの」
カイル「はァ?薬って人の病気を治す為の物だろ?」
あの苦しみ方は明らかにおかしい
ペリ「薬って言うのは病気の患者に適切な種類の奴を適切な量だけ使う物よ。それを健康な体に投与したら・・・分かるよね?」
熱が上がったら解熱剤を使う
しかし正常な人間に使うと体温が急激に下がり病気を引き起こす
高血圧の患者に使われる薬物を正常な人に投与したら一気に血圧が下がり死に至る
薬は命を救う為の道具でもあり命を奪う危険な毒でもあるのだ
カイル「おまえ僧侶じゃねーだろw」
ペリ「毒を毒で制する。使い方次第よ」
雨に含まれる薬物の種類を変えて一気に複数の副作用を引き起こす彼女だけの奥義
ー『メディカル・キラー』ー
薬を知るもののみが使える暗殺技
カイル「ってか俺にもかかったよなあの雨!俺も死ぬのか!おい!」
ペリ「大丈夫よ。あんたに設置したその桃色の光でね」
さっきから気になっていたピンク色の光が関係しているのか?
ペリ「あの反応術式は回復用じゃなくて毒よ」
カイル「どどどど毒ぅ~!」
ペリ「仮にもあれは治療用の薬よ。あなたを病気にして薬と中和させていたの」
カイル「毒で毒を治したっ!?」
果てしなくこいつは闇僧侶だ
病気にして薬と正常な反応を引き起こすなんて・・・
まあ結果オーライ
アトラスはぴくりとも動かなくなった
こちらでは魔法障壁に苦労している
ショイチ「スローナイフ爆炎!」
ナイフが爆発しアルハマに直撃
しかしこの手の技はナイフに魔法をかけておいて作動させる物だから魔法障壁は働き意味無し
鞭を振るうも魔法で攻撃されて意味無し
せっかく地雷を撤去したのに手も足も出ない
ひろりん~は魔法使いの証を握りしめ術式を詠唱している
ひろりん~「全ての魔法を反射せし光の鏡を今ここに!マホカンタ!」
ひろりん~の前に光の鏡が出現
さらにそこからもう一つ呪文をかける
マホカンタの光が強くなる
力がたまっていく
ショイチ「これはっ!」
ひろりん~「拡散!」
マホカンタが弾ける!
その力が波と化しフロアーの壁に光の鏡を設置し続ける
ついにフロア全域にマホカンタが張られた!
ひろりん~「リフレクションフィールド!」
アルハマ「一体何を!」
ひろりん~は早詠みの杖を使用
続けてメラミを全方角に撃ちまくる
アルハマには一発も当たっていない
しかし全て想定内
フィールド全体に張られた反射呪文は火球をはね返しさらに加速
放たれた10発のメラミは反射する毎に威力を増していく
アルハマ「考えたね。でもたかがメラミの強化版。いくら来ても・・・」
1つの火球が別の火球と衝突し大きくなる
別の場所でも同様の現象が発生
すでに火球はメラゾーマレベルに達している
アルハマ「メラゾーマごときにこの障壁は破れ・・・まさか!」
6発の火球で構成された惑星に
4発の火球で構成された小惑星が
アルハマの頭上で衝突した
コレはまさに
ショイチ「地球の誕生劇っ・・・」
ひろりん~「ビックバン!!」
アルハマ「ビッグバンは宇宙誕生だろォ~!!」
魔法障壁もろともアルハマは消し飛んだ
これは巨大衝突説ですねw
これは地球と月の起源
ビッグバンは宇宙誕生ですので間違えないようにw
勇者に次回戻ります
お楽しみに!