ずっと気になっていた。
レンドアに停留しているあの大きな船は、一体いつ動くのだろうと。
デ。◯ニーシーのあの船と同じで、動くことはないのだろうか。
そんなことを考え、近くに寄ることもなくなっていた頃、とうとう船が動くとの知らせがあった。
さっそく船に乗り込み、大勢に見送られながら出港を迎える。
ユメナマコのタイプど真ん中である「心に闇を抱えていそうなイケメン」との出会いもあり、ユメナマコの心は期待に満ち溢れていた。
船が出港してからユメナマコが一番にすることはやはりブログのネタ集めもとい写真撮影である。
こんな豪華な船の甲板から見える海を背に撮るなんて、さぞ良い写真になることだろう。
ユメナマコはそう思っていた。
ここでユメナマコがプクリポである最大のデメリットが発覚したのである。
海が、見えない。
カメラのアングルを上に動かしても、ただ背景が青になるだけで、なんの面白みもないのだ。
こう、空と海の地平線を写したい。
プクリポの身長がこんなところで問題になるとは。初めて、人間に戻りたいと思った。
あの、持ち上げていただけませんでしょうか…。
オーガのおじさんにはフラれてしまったのて、甲板を走り回りなんとか撮った写真がこれ。
これが精一杯だった。
気を取り直して、新たな冒険に!