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百戦錬磨のシェフ

ペルトドリス

[ペルトドリス]

キャラID
: YK435-183
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 賢者
レベル
: 118

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ペルトドリスの冒険日誌

2016-09-13 02:10:54.0 2016-09-13 02:25:07.0テーマ:その他

シェフ二人旅ロールプレイ日誌「料理の力」(2/5)



※この日誌はフレンドのガスパール君と5/1に行った「自キャラの設定に沿ってロールプレイ(つまりは即興劇)しながらアストルティアを散歩する」二人企画を小説風にまとめたものです。
※出来るだけチャットの台詞をそのまま再現するようにしましたが、尺などの都合で編集している部分もあります。
※色々と生暖かく見守る必要があります(主に僕を)。



■□■□■□



「海だー!」
「海だねー」

ややあって、僕等は猫島に到着していた。
猫魔族の友人がいるのだが、実際に本拠地に来たのはこれが初めてである。
こちらに敵意はないものの、彼らからすればただの見知らぬウェディである者もいるわけで、空気は少し緊張していた。

とりあえずキャット・マンマーに挨拶するため、迷いそうになりながら奥地を目指す。
道中の湖で休憩がてら、互いの店を始めた頃の話や、僕の店に来る腐れ縁のパトロンの話なんかをした。
そろそろ行くか、と立ち上がり、進みかけたその瞬間、微かに恐れていた事態が起きた。
一匹の猫魔族が襲いかかってきたのだ。
咄嗟のことで反応できない僕をよそに、ガスパールは持っていたナイフで躊躇いもせず相手をねじ伏せた。

「さすがにここらじゃなんてことないな」
「あんまり乱暴は…」
「仕方ないだろ、襲ってくるんだ」
「でも…」
「ドーリィ」

ガスパールの声色が俄かに厳しいものへと変わる。
僕はすでに、何も考えず言葉を発していたことを悔やんだが、もう遅かった。

「僕らが何を作ってるかわかってるのか?
 争いを有利にする食事だ。
 やってることはクッキングデビルと大差ないんだよ」

――ちがう。
それは違う。
否定したかったけれど、言葉が思うように出なかった。

「…で、でもマスターは。料理は人を幸せにするんだって言った。
 い…言ってたんだよ」
「なんだ…受け売りか?自分はどう思ってるんだよ」
「……」
「優秀なシェフのくせに!」

ガスパールが声を荒げる。
どうしてそんなに激昂する…?
なおも俯いて、煮え切らない僕の態度にますます苛立ったのか、彼はたちどころに拳を振り上げた。

――彼の体格は、他と比べても珍しく小柄だ。
が、そもそもからして、鍛え方が違う。
貧弱な僕は彼の拳を受けてあっけなく地面に転がされてしまった。

「痛……」
「僕は今、なにも食べていない。
 だけどバトルステーキを食べたらもっと強い。
 ドーリィの得意な料理だな。ちゃんと、考えてくれ……。」

痛みとショックですでに涙をこぼしている僕に向かって、彼は続けた。

「争いを終わらせるには、勝つか負けるか、だ。勝つための道具なんだ、料理は。
 終わりに近づける道具を作ってるとも言えるんだよ。
 行こう、ドーリィ。……悪かったな」


料理することでしか、世界と繋がれないと思っていた。
だから……
自分が世界に与えている影響のことなんて、考えたこともなかったんだ。


「……ガスの言ってることは正しいよ。
 それでも……
 僕には料理しかない」

気持ちはまとまらないまま、陰鬱とした気分で巨猫の巣へと向かった。


(続)

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