※この日誌はフレンドのガスパール君と5/1に行った「自キャラの設定に沿ってロールプレイ(つまりは即興劇)しながらアストルティアを散歩する」二人企画を小説風にまとめたものです。
※出来るだけチャットの台詞をそのまま再現するようにしましたが、尺などの都合で編集している部分もあります。
※色々と生暖かく見守る必要があります(主に僕を)。
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紆余曲折あり、僕ら二人は甲板で海風に吹かれていた。
グランドタイタス号に場所を変えたのは、海の上のほうが気分が落ち着くと思ったからだ。
行き先を決めず乗った船。
暫しの沈黙の後、何となく口を開いたのは僕だった。
「ガス」
「なに?」
「君、上の兄弟いるでしょ?」
「姉がいる」
「やっぱり」
「どうして?」
「弟っぽいなって。何となく」
ただ何となくそう思っただけだった。
しいて言うならば、ふと思い出した人物がいたのだ。
外れたら外れたで、気まぐれに自分の話でもしようと考えていたが、ガスパールが語り始めたことでその必要はなくなった。
「姉はさ。強い踊り子なんだ。今はどこにいるか知らないけど。
同じステージに立ちたかった。
だから芸人として技を磨いてる」
「立ちたかったって、過去形?」
「もともとシェフはついでだったんだ。ナイフの扱いに慣れるために。
でも今はこっちが本業になった。だから過去形なんだよ」
「そっか…。諦めたの?」
「いや。まだ探してる」
料理人として出会ったのも数奇な巡り合わせか。
目の前に悠然と歩いてくる黒いプクリポ
そうかー、彼にもきょうだいがいるのか、そういえば今まであまりそういう話は、、、
……………………何かいるんですけど。
例えるならばそれはマスコット的なサイズであり黒くて大きな耳があり赤いオーバーオールと黄色い靴を身につけたネ……ネズミか?とにかく関わるだけで何かの権利を侵害しそうな名状しがたいオーラを纏ったプクリポ(?)だ。
『おとーさーん!!』
これ絶対面倒に巻き込まれるやつじゃん!
前を見やるとさらなる人影が二つあった。
一人は何故ここにいるのかは不明だがビストロガスパールのロリっ娘ウェイトレス、ろんろんだ。
もう一人はウェディの男性、どうやら行きずりの乗客らしい。
話を中断し、ガスパールが話に応じる。
『夢の国から来ました!
君の夢は?』
「姉を探してる」
『ほほう。手がかりはあるの?』
「名のある踊り子なんだ。どこかのステージにいると思う」
『なるほどステージか。懐かしい…』
「リサ、って聞いたことないか?
旅人だろ、見たところ」
「商人も兼ねての旅人だが。諸方回ったが…。」
話の途中にも自由なプクリポは僕のローブを弄んでいる。
「あったかいんだからぁ〜」
「何か潜ってきた…」
「ドリ先輩の包容力のなせる技っす…」
君はそんなキャラだったのか、ろんろん?
「というか…なんでこんな所に?」
『思い出せるかと…懐かしいステージを』
「忘れているの?」
『名前も忘れたよ。手がかりはこの衣装だけ!』
「なんと…」
「それは…大変ですね…」
「プクリポの街になら手がかりあるんじゃないかな」
旅人が提案する。
『大都会オルフェア?』
「オルフェアか。僕らもギルドがあるし、一緒に行く?」
『いいの?迷惑じゃないのかな』
「縁があったんだ、行こう」
「オーナーのお人好しには困ったもんっすね…」
「ギルドでおいしいご飯を食べれば、何か思い出すかもしれないしね」
「いいね〜、お腹すいたわ」
そんなこんなで、僕らは船旅を中断してオルフェアへ向かった。
(続)