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真のもふもふ

ゴロ~~

[ゴロ~~]

キャラID
: XT655-114
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 107

ライブカメラ画像

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ゴロ~~の冒険日誌

2017-12-03 18:48:23.0 テーマ:プレイヤーイベント感想

【第190回ドワ子集会】ドワ子職人の朝は早い

時刻はまだ夜明け前。

ドワ子職人の一日は入念な素材チェックから始まる。
晩秋の厳しい寒さに手がかじかみ、吐く息は白い。

「まぁ、好きで始めた仕事ですから」

彼はやや疲れた様子で話しながら離れの倉で粘土のようなものを確認している。
我々には想像もつかないが、この土塊がドワ子になるのだろうか。
ドワ子の製作は専門性が高いことで知られている。
やりがいはどのようなところにあるのか。
彼が工房としている庵へと戻り、手を休めた隙に質問を投げかけてみる。

「一番嬉しいのはお客さんからの手紙ね。この仕事やってて良かったなと」

丁寧に保管されていた手紙を見せてくれた。
保存状態の良さから彼がこの贈り物を本当に大事に扱っているのが分かった。
文面は感謝や感動といった内容で埋め尽くされていて
それらを読み上げているときの彼の表情は
さっきまでの頑固職人の顔とは打って変わって安らぎに満ちている。

彼が手紙を収納した棚は木製。そしてドワ子の製作に使うと思われる
ヘラや槌、臼もほとんどが木からできている。
この工房には工作機械などの道具が見当たらない。
過去へタイムスリップしてしまったかのような不思議な光景だ。

「やっぱりね、手ごねだからこその弾力ってあるんです。
機械がいくら進化したってこれだけは真似できないんですよ」

毎日毎日温度と湿度が違うため機械では最適な練り方ができないらしい。
尋常でないこだわりは、仕込みに満足できないとその日の営業をやめるほどだ。

型に素材を流し込んでいく この時の温度調節で品質はガラリと変わってしまう。
製作はいよいよ佳境に入っていく。

三十年前は多くのドワ子工房が軒を連ねたこの村だが
いまでは職人は彼一人になってしまった。

「いや、私は続けますよ。うちのドワ子を待ってる人がいますから……
遠くからわざわざ求めてこられるお客さんが何人もいるんです。
体が続く限りは頑張ろうと思っとります」

迷いなくそう言った彼の目には一点の曇りもない。
初志貫徹という言葉がこれほど似合う男も他にいないのではないだろうか。

「一度やめようかと思ったこともあるんです。
でもね、街中で若者が動かしているドワ子を見たとき、
あんなんじゃダメだ! 私ならもっといいものを作れる!
ってやっぱりこの道に戻って来ちゃったんです。あの青年のおかげです」

思いがけず過去のエピソードを聞くことができた。
状況は作業が一段落して小休止に入るところのようだ。
今なら色々な話が聞けるかもしれない。
例えばこの世界に入る切っ掛けとなった出来事など。

「それなら調度いいですね。生地も寝かせる必要がありますし、
ちょっと外に出ましょうか。いやまあ、みなさんが知りたがっていることは
説明するよりも見てもらったほうが早いと思いましてね」

彼は足早に庵を出ると我々を麓の町へと誘った。 町内にある展望台に腰を落ち着けた彼は
多くのドワ子で賑わう光景を嬉しそうに眺めていた。

「アストルティア広しといえども
これほどドワ子が集まる場所はなかなかありませんよ」

少ないといわれるドワ子がここまで密集する様はたしかに壮観だが
これが彼の言う私たちに見せたかったものなのだろうか。

「そろそろ来るはずなんですが……お、いましたよ。あのドワ子です」

圧倒的な存在感を放つドワ子が我々の前を通り過ぎて行った。
流れるような金髪と深紅の瞳が目に焼き付いて離れない。

「彼女を初めて見たときの衝撃は今でも忘れられません。
なんて言ったって目にしたその日のうちに生産元の工房を探し出して
そのまま弟子入りしたくらいですから」

ドワ子職人界の生きる伝説ともいわれる男の原点は
偶然の出会いと若者特有の勢いに起因していたようだ。

「あの赤目のドワ子――今は亡き師匠の最高傑作を超えることが
昔から変わらない私の目標です」

当時を回想しているのか、目を閉じて感慨深げに語るプクリポだった。 場面は工房へと戻る。
作業開始からすでに五時間が経過した。
どうやらドワ子が完成したようだが……

「これは失敗だ。甘すぎる」

そう言うと彼は出来上がったドワ子を床に叩きつけた。 「心を込めて作ったドワ子ですから自分の娘も同然。
だけど納得できないものを売るわけにはいきませんから」

そして再び製作に取り掛かる。
真剣な様子に我々は固唾を飲んで見守っていた。

「本物……本物をね……伝えたい」

彼は作業の最中そう呟いた。
その呟きこそ現代のアストルティアに失われつつあるものではないだろうか。

今日も彼は日が昇るよりも早く生地の成形を始めた。
明日も明後日もその姿は変わらないだろう。

そう、ドワ子職人の朝は早い――――
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