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真のもふもふ

ゴロ~~

[ゴロ~~]

キャラID
: XT655-114
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 107

ライブカメラ画像

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ゴロ~~の冒険日誌

2018-12-04 21:36:47.0 2018-12-11 00:40:23.0テーマ:プレイヤーイベント感想

【第226回ドワ子集会】KINAKO

男が平原を疾走している。
何かに追いかけられているのか、たびたび後方を確認し警戒を解く様子がない。
すでに陽は沈んでいて月明かりとぼんやり光る虫が草木を照らしている。
追っ手の姿は見えないものの、風情のある情景を楽しむ余裕は無さそうだ。

「もう少しだ。森に入りさえすれば奴らは手を出せない」

身軽な旅装束を纏った中肉中背の男。
ペースを落とさず走り続ける様はとても一般人には見えない。
わずかな手荷物だけでほぼ丸腰なため、
伝令または斥候などの使命を帯びているのかもしれない。
安定した走りは湿地帯に差し掛かっても衰えず
油の塗り込まれた革靴は泥水を弾いて寄せ付けない。
男はその勢いのまま走り抜け、森へと駆け込んでいった。

森の奥深く、ぽっかりと空いたスペースに村があった。
木造の建物が五十ほど並んでいる。柵などの防衛設備は無い。

「懐かしい。少し家が増えてるなぁ」

村は男の生まれ故郷だった。
幼少期の記憶との差異を噛み締めながら歩みを進め
やがて男の生家まで辿り着くとそのまま軒先に腰を下ろした。
丈夫な布で“たすき掛け”にして運んでいた懐の荷物を解けば
わずかに緩んだ服の隙間や袖口から血の滲んだ包帯がはらりと揺れる。
丁寧に開かれた荷から絹のような生地に包まれた赤子が顔をのぞかせている。
男は愛おしそうに赤子の頭を撫で、壁に背を預けたまま眠るように息を引き取った。
産着にはキナコという名前が刺繍されていた。 キナコの一日は日の出とともに始まる。
素早くベッドから抜け出してまずは祖父の位牌に手を合わせる。
唯一の肉親であった祖父のおかげでキナコが寂しさを感じることはなかった。
身支度を整えたら村外れの泉に水を汲みに行く。
村の水源となっている泉は透き通るような水質で
朝陽を受けてキラキラと光を放っている。
キナコは水面に映った自分の姿を眺める。
まだ成人を迎えたばかりの幼さの残る少女。
村では他に見ないさらさらとした銀髪は彼女のささやかな自慢だ。
一頻り心中で自画自賛をして気が済むと、湧水で満たした桶を手に自宅へ引き返す。
これから炊事洗濯に畑の世話があるので時間を無駄にすることはできない。
気を入れ直したキナコが重い桶を持とうとすると、伸ばした手が空を切った。
桶が独りでに歩き始めたのだ。
仕方ないなと苦笑を浮かべながら桶と共に歩くキナコ。
家まであと少しというところで三人の娘が行く手を遮った。 「あら、キナコさん御機嫌よう。朝から水汲みとは大変ですわね」

ティアラを載せた金髪に高価そうなドレスを着ている少女。
言葉の端々から相手を見下すようなニュアンス。
村長の娘のキッドである。
取り巻きの二人もニヤニヤといやらしい笑みを浮かべている。

「おはようみんな。ボクに何か用? これでも忙しいんだよね」
「そんなに急いでも仕方ありませんわよ。それよりも……」

キッドは自立歩行をする桶を指さした。

「キナコさん。このような形で召喚術を利用するのは感心しませんわ」

そうだそうだと他の二人も追従する。

「前にも言ったけどこれはコチムナーが勝手にやっちゃうんだよ。
ボクからお願いしてるわけじゃない」

キナコが困ったように説明していると
桶の下から小さな人影がひょっこりと顔を出しキッドたちを威嚇し始めた。
桶に隠れるほど小さな人型の獣。
このコチムナーと呼ばれる小妖精は村に伝わる召喚術によって
召喚、使役することができ、彼ら森の民を支えるパートナーとして
欠かすことの出来ない存在となっている。
本来は村の伝統的な神事や重要な狩猟時にのみその力を借りることが
許される神聖な存在なため、キナコが自発的に召喚することは無いのだが
どういうわけかキナコが困っているといつの間にか現れ
勝手に彼女の世話をし始めてしまうのだ。
可愛らしい外見とは裏腹に優れた戦闘能力を有しており
特にキナコを守護するリボンまゆげのコチムナーはパワー、スピード共に
他を圧倒する特殊な個体だった。
命令を聞かない危険なコチムナーとして村では悪名のほうが高まっていたが。

威嚇を受けたキッドたちは怯え、捨て台詞を残して去って行った。 村の中心に聳える大木“アジュダマの樹”に宿る土地神によって
村は外敵から守られていると昔から信じられてきた。
そして召喚術を行使する際に消費される内なるエネルギー、
村人が神力と呼ぶそれをアジュダマの樹に注ぎ込む重要な神事がある。
キナコは生まれつき大きな神力を持っていたため
高齢となり神力の衰えた担当者から引き継ぐ形で
この“ヌーリ”という役職に就いていた。
初めてヌーリを務めたときはまだ存命中だった祖父が大いに喜び
キナコもお役目を誇らしく思っていた。
新たにヌーリを選び直す“イグルイの儀”が行われるまでは……。
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