レコの冒険日誌

なるほど。

あの常勝の馬がまったく勝てなくなったと。
わたしをここに呼んだのは正解ですねぇ。



「久しぶりの仕事ですねせんせい？」



レコくん。
少し黙っていてくれたまえ。


先生・・・お願いします。

色々と試してみたのですがまったく効き目がなく、
もう頼れるのは名トレーナーの先生しかいないのです。





若い頃はそれはもう疾風のごとく。
勝つときはいつも一馬身以上の差。

ですが、名騎手であるエル娘さんが寿引退してからというもの
負け続けているのです。


今は少し歳をとり、黄金の体躯は見る影もありませんが
まだまだ勝てる力はあるはずなのです！




ふむ、あの馬にはわたしも随分とお世話に・・・。

「せんせい・・・？」


おほんっ！
エル娘さんの後はたしか、ルーベンさん
コルサコさん、トーパさんが騎手でしたね。


は、はい。
さすが先生、よくお知りで！


ルーベンはエル娘さんより体重が重く、
そのせいで勝てなくなったと思い、
ルーベンより体重の軽いコルサコを、
最終的にはエル娘さんより軽いトーパを雇ったのですが・・・。



結果は芳しくなかったと。

・・・はい。




ふむ・・・。

・・・そうか・・・なるほど！


レコくん。
君は乗馬の経験があったね。

乗ってみてくれたまえ。


「えっ？あの、えっと、せんせ・・・」

あぁ、みなまで言わなくていい。

君がエル娘くんより重いのは誰の目から見ても分かることだ。


「・・・なんか腹立つな！」

わたしの推理では体重は問題ないのさ。


「はぁ・・・まぁ、乗りますが」





な、なんてこった！

これは全盛期並の速さじゃないか！！ 



ど、どういうことですか先生？！




なに、簡単なことですよ。
エル娘さんより重いレコくんでも全盛期並の速さ。
エル娘さんより軽いトーパさんではダメだったことを考えると。 


！あの馬は女性を乗せたときにしか真価を発揮しないのです！



そ、そうだったのか。
なんてスケベな馬なんだ！



ついでだレコくん。
そのままレースにでたまえよ。

エル娘さんより重くても問題ないしな。

「なんでわたしがっ？！」


ぜひお願いします！

エル娘さんより重いレコさん！

「おいっ！重いやめろ！！」


重いレコさんが騎手なら安心だ！

「エル娘さんどこいった！？
　もうただの悪口じゃないか！！」




おーもい！おーもい！おーもい！

おーもい！おーもい！おーもい！

おーもい！おーもい！おーもい！



「やぁめぇろやぁぁああ！！！」


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馬名【ハツノリ７００ゴールド】

色【緑のようなナニカ】


＜過去レース戦績＞

┌─────┬─┐
｜１ア04.09    ｜Ⅰ｜
｜ ⑧ヅラＣ     ｜Ⅰ｜
├──┬──┴─┤
｜ヅ１｜  坂51.8     ｜
├──┼────┤
｜二　｜    2.20.8     ｜
｜四　｜　　　　｜
├──┴────┤
｜重いレコ１人　｜
├────┬──┤
｜ 17ト7ﾜｸ  ｜ 475  ｜
├──┬─┴──｜
｜Ｓ⑩｜ ３２.９    ｜
├──┴┬───┤
｜③②②｜  ０８    ｜
├───┴───┤
｜   ﾄｳﾎｳｾｲﾎｳﾑﾊｲ        ｜
└───────┘


【事故アピール】

馬の情報？ 
しらなぃ！！
無理やり乗せられて１レース出ただけだし！！！

あっ？
今、おもいって言った？
おもいって言ったよね？

それ馬の情報じゃないからな！！
言ったやつ顔覚えたからな！！！




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『 ヅラケイって何？ 』な方は・・・。

きっと気にしなくていい。
きっと覚えなくていい。

分からないなら日誌見て笑ってください。
この人久しぶりに変な日誌書いてるなって。