なへれのの冒険日誌

35年前にドラゴンクエストですぎやまこういち先生の音楽に触れ、それ以来その音楽を聴くためにドラクエを続けてきたことをここに告白します。
すぎやま先生の音楽はドラクエ内で訪れる数々の冒険の舞台を言葉以外で説明してくれました。まさに今、勇者が目指している場所とそこへ至る過程の困難さと、そしてそれを乗り越えた時の喜びをすぎやま先生の音楽が示唆してくれていたと思います。
次の場面はどんな世界だろうか、そしてどんな音楽が流れるのだろう、その連続がドラクエの醍醐味でした。

ドラクエ４は複数の小さな物語が流れ、合流しやがて大きな流れとなり世界を救う物語でした。そのすべての物語に違うテーマがあり、そして違う趣でした。それはみんな生きている人それぞれ違う世界があるのだと教えてもらったような、大人になってすぎやま先生の訃報にふれ、そう思います。
そのエンディングは、それらすべてのテーマが重なり合い、一つの大きなうねりになるものでした。それは導かれし者たちが、やがて一つになったのだということを見事に描いていました。

すぎやま先生、ありがとうございました。あなたは僕だけでなく皆に音楽の楽しみ方を教えてくれました。
本当の音楽の先生です。
なにごとだ、なんて言いません。どうぞ安らかに。