この日誌はTwitterハッシュタグ「#もしも蒼天のソウラで魔族将兵を100人募集したら」で作ったものをベースに細かい設定やエピソードなどを添えて作成したものです。
そのため、ドラクエ10本編とは異なる設定や解釈がありますのでその点はご了承ください。
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これは海底離宮のとある研究室、白衣を着た髭面の大男が診療台のようなベッドに仰向けで横たわっている死体に向き合っていた。
魔公子イシュマリクの下で研究を行う魔博士の一人である死霊博士、ゾフィーヌである。
「ムホッ、順調であ~る」
ゾフィーヌが死体を見ながら上機嫌に笑っていた。
「生前学んだ技術や能力を失わないままゾンビ兵士として意のままに従わせる実験、長い年月がかかってしまったがようやく完成が見えたであ~る」
上機嫌に踊りながら大声で叫んだ後、真剣な顔になって考え始めた。
「…500年前、吾輩があれを見つけたのは正に幸運だったであ~る」
500年前、偽りの太陽レイダメテスがアストルティアの地表を焼き尽くさんとしていた時代。
その時代において互いに争いあう2つの軍勢があった。
一つ、鬼面のはちがねを額につけた冒険者たちの一団「シャクラ戦士団」
一つ、数多の魔物や狛犬一族を従える魔公王イシュラーク軍
そしてそのシャクラ戦士団の中で黒い道着を身にまとった一人のオーガ男性がいた。
両手に装備したツメと鍛え抜かれた体術で魔物の軍勢をなぎ倒していく姿は魔公王の軍勢の間でも一目を置かれていた。
「あの姿を偶然見かけた時は『あんな強い者をゾンビとして従えたら頼もしいであ~るな~』と考えていたものであ~る」
その夢が実現する日が来ようとは当のゾフィーヌでさえも思わなかったであろう。
ある日、魔軍の策略にかかって包囲されてしまったシャクラを逃がすために男は自ら殿(しんがり)を志望した。
シャクラは反対したものの男の強い信念と願いに押されようやく首を縦に振った。
そしてシャクラは脱出に成功したが男は魔軍の圧倒的な戦力差に押され、最後は魔公王の一撃によって葬り去られてしまった。
魔軍が去った後に取り残された死体はゾフィーヌによって回収されたのであった。
「まさかこんな日が来るとは思わなかったであ~る、これで吾輩の夢が実現するであ~る」
「あれから500年、ついに吾輩の夢が実現するのであ~るな」
ソフィーヌは顔に笑みを浮かべながらゾンビの起動スイッチを押そうとしていた。
「さぁ、ゾンビ兵0号! 今こそ目覚めるのであ~る!!!」
スイッチが押され、研究室に閃光が走った!!!
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(後編に続く)
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