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聖者

シーン

[シーン]

キャラID
: YX176-339
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 僧侶
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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シーンの冒険日誌

2019-07-01 19:53:29.0 テーマ:その他

孤独のシレン

…とにかく経験値が足りなかった
俺は経験値を稼ぐ手段で南千住に玉給のボロいモンスが
いるというので見に来たが予想を上回る不味さだった

そのうえブロガーが派手に宣伝したためか
モンスの取り合いが多くサーバーの混雑がひどい
まったくの無駄足だった

おまけにどうやら俺はまたも路に迷ったらしい
しかも…追い打ちをかけるようにPCのファンが激しく回り出す
まいったな…いったいどこに迷いこんでしまったんだ

焦るんじゃない
俺は経験値を稼ぎたいだけなんだ
レベルが上がらなくて死にそうなんだ


「バカヤローー  二度とダイス屋やるんじゃねぇぞっ!」
(…)
「この!」
「ゴメンナサイ ゴメンナサイ。゚(゚´ω`゚)゚。」


『あ…しまった 城下町はここでおわりか』

ああ…ここで詰んでしまうとはなさけない
どこへも入れずに何をやっているんだ
引き返すか…いやいや同じ顔がウロウロしてたら業者に思われる…

くそっそれにしても経験値稼ぎたいなあ
″試練″は…どこでもいい″試練″募集はないのか

ええい!ここだ 入っちまえ

「よろしくお願いしま〜〜す」

(…)

俺はできるだけエルおじせずハッキリと受け答える
後でナンパされるのはやっかいだ

『アタッカーで』
「アタッカー何?」
『何がいるんですか?』
「えーと魔戦と占い師とまもの使いと…」
『魔戦でいきます』

こういうパーティのアタッカーってのはきっとガチなんだろうな

「ハーイ 魔戦ひとつ」

パーティに入ってしまうと少し気が楽になり周囲を見回すゆとりがでてきた
しかし…みんなエンゼルスライム帽を表示してるのはなぜだろう?
でもある種の美意識が感じられる…

「いらっしゃい 殺ってくの?」
「サブ持ち帰り 占いとまも」

持ち帰り!そういうのもあるのか

「おーいまも2と魔戦2 えっとエル♀とプク♂ね」
「はーい」
「お持ち帰りね」

多いんだな…持ち帰り
しかしヒーラーなしとはセルフしずくなのか

「はーい おまちどうさま」


〈まもの使い〉
流行りのツメと思っていたら
予想に反して攻撃力のみをたっぷりと高めて宝珠を添えた両手剣
得意しぐさがふしぎなおどり

〈バトルマスター〉
ゼルメア産の両手剣と耐性がいっぱい
攻撃力たっぷり

〈僧侶〉
ほとんどまるまる初心者

〈魔戦〉
攻魔多し


うーん…まもとバトで両手剣がダブってしまった
なるほど…このパーティの範囲火力はツメと両手剣で十分なんだな

ペチ ペチ
ウン はやい
ズババババァァ

この魔戦は正解だった
FBのタイミングもちょうど良い
脳筋づくしの中ですっごくゴリ押しな存在だ

「おばさん キラキラポーンと聖女」
「はーい」

まるで小学校の最強マンが自慢する戦いのようだ
なんだかあったかくていいパーティじゃないか
しかし結局このパーティの中で戦う客ってのは
ほとんど経験値より宝珠の客なんだな

『ふう うまかった』
『お勘定』
「はーい えーと」
「80000ゴールドです」
『ごちそうさま』
「ありがとうございます」

俺はゆったりとパーティを出る
レベルはカンストだ…やりすぎた

俺は数メートル歩いたところで店を振り返った
おそらく…俺はあのパーティには不釣り合いな地雷だったんだろうな…
ファンは静穏になっていた…

「おーい ヤスさんいるかー」

なるほど…あれがさっきのお持ち帰りサブか

「おうヤマさん」
「いっしょに試練やるべぇよォ」

ようやくラッカランに出た
バシっ子が来れば乗ろう
来なければ歩いてアズラン行きの電車に乗ればいい

俺は得体の知れない奇妙な満足感を味わっていた
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