(「第5回推理イベント ~怪盗紳士からの挑戦状~」 の続編となっています。ただし前々回のイベに参加していなくても楽しめる内容になっているとは思います。)
薄暗い部屋で2人の男が話している。言葉遣いを見るに雇い主と部下の関係だろうか。部下らしき男が口を開いた。
部下らしき男
「ボス、どうしますか?」
ボスと呼ばれた男
「たしかに困ったもんだ。俺たちが表に出るわけにもいかねえしなあ。」
部下らしき男
「これさえうまいこと表に出せれば万事解決なんですがね。」
部下の男の右手には小さなトランクケースが握られていた。男はそのケースを静かに机の上に置いた。中からガチャガチャと何かがぶつかりあう音がする。その重量感から考えるに何か金属の類の物だろうか。
ボスと呼ばれた男
「・・・仕方ない。あいつの手を借りるか。」
部下らしき男
「私は反対です・・・ボス。やつだけなら特に問題はありません。しかしやつの周りにいる探偵たち、彼らは危険です。前回彼らにあと一歩まで追い詰められたことをお忘れですか?今度はあなたの首に手が届いてしまうやも・・・。」
ボスと呼ばれた男
「俺を誰だと思っている。俺の名は怪盗紳士、世界のあらゆる退屈を盗む者だ。」
怪盗紳士の部下
「捕まるリスクよりも退屈であることを嫌う・・・やれやれ。わかりましたよ。それではあの刑事宛に挑戦状を送っておきましょう。挑戦状のタイトルはどうしましょうか?」
怪盗紳士
「そうだな・・・。『怪盗紳士再び』でいいんじゃないか?」
宿命の戦いが再び始まろうとしていた。
To be continued to the main story