「りゅうおうイベントは3カ月くらいあるといいんだよね。だってさぁ、乗り遅れた人が討伐できなかったらかわいそうじゃん!」なんて言っていながら、オレのフレンドくんはそもそもりゅうおうイベントがあっても来てくれるかどうかやっぱり気になる。それに絶対決して誘ったところで「りゅうおう討伐目指そう」なんて言ってくれない。ほとんどのみんなはバトル勢じゃなくて単なる「フレンド」として仲良くしてくれているだけだ。
28日を過ぎた深夜、りゅうおう6分討伐で緑玉を出していると、野良の方から招待された。「今から行けます?」「ういっす、30分(1飯)だけならいきまっす!」今までは8分くらいで討伐できていたけど、たぶん後この1飯でりゅうおう6分討伐はおわるぜ、と思いながら、あー、やっぱり不安だな、上手い人だといいな。今まで討伐した3回分の経験をグルグルに思慮をめぐらせながらレクスルクスの楔へ向かう。
「はい、討伐報酬」って、すっげー!戦闘では結構グダったのに7分台討伐じゃん!「めっちゃ床ふみました・・」ってオレも含めてみんな言っているけどそれで7分は凄まじい展開だ。「すごいっす!グダったのにめっちゃ早いなんて」みんなの明るい雰囲気にオレもつい本音が出てしまった。でもさぁ、相当床踏んでもこのタイムってことは、踏まなかったらどうなんだよぉ!フワフワわたアメをつまみながら討伐を繰り返すうちに、だんだん集中力が高まってきて、洗練されていく動きにキビキビゾーンを感じる。あっという間に1飯が終わり、「オレもみんなと一緒にもう1飯いきたいっ!」と便乗しておねだり。
(中略)
「フォースブレイクいきます!」って魔戦の方が言うと、みんなラッシュの準備をし始めた。そしたらレンの方が、「じゃあ、必殺チャージ」って、マジかよぉ!チョーS(スゲーラッシュ)だよな!でもアヌビスアタックには絶対服従だからさ、素直に「ウィっす!CT技出します」と心の中で言ってから「オレはヒーラーだからこういう時こそHP管理が大事だから慎重に行動します」なんて思っているとりゅうおうのT(タゲ)心がいい感じに後衛に向いたみたいで、「オマエ、このラッシュが止まる時がねぇな!」って前衛が果敢に攻めまくる。タゲ以外のみんなから攻められまくってりゅうおうサンドバッグのできあがり。
そのまま時間ギリギリになって、もう、わけわかんねーくらいみんなでラッシュをしかけまくる!攻める手を止めることなく、最後は後ろから武闘家の方の超速ライガークラッシュでりゅうおうがダウン。いつものように討伐したあとの時間を確認し、5分台のタイムを見てコントローラ―が手から落ちる。体から力が抜けて全身で喜びを感じながら「おおー!おおーっ!」と心の中で吠えまくるころ、「やったー!」というみんなの言葉と共に体の奥深くにやりきったという熱い気持ちがドバーっと広がるのを感じる。「ああー、いいっす!」ほくほくと喜びを噛みしめながらオレはまさしく賢者となっていた。「最高っす!最高のパーティー・・です」その後フレンドとやった緑玉ではこちらがダウンだ。