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調理を継ぐ者

ティソナ

[ティソナ]

キャラID
: ZV419-388
種 族
: ドワーフ
性 別
: 女
職 業
: バトルマスター
レベル
: 106

ライブカメラ画像

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ティソナの冒険日誌

2018-04-25 12:40:07.0 2018-04-25 12:58:29.0テーマ:その他

ベリアル物語 魔法の迷宮 お掃除 1/2

注意)
二次創作。苦手な方は読み飛ばし推奨。
Ver4のストーリーのネタバレ的要素を含みます。

過去に偉大なる栄光が有ろうと、それにすがって生きていけるほど現実は甘くない。
人間だろうが魔族だろうが大して違いは無い。
まして囚われの身としては、どんな理不尽な状況でも文句は言えない。そういう契約だからだ。

「だからと言って、なんでこんなことをせにゃならんのよ!?」
我とトリオを組む、毛むくじゃらな獣の魔物バズズが愚痴をこぼす。
ここは魔法の迷宮、右へ弧を描いた階段先に設置された噴水型コイン・カード投入器があるエリアだ。
今は噴水を止めて掃除を道具を各々もち、この場所を掃除中だ。
右手の雑巾を握りしめ噴水の頂上でお山の猿の親分よろしく、何やら叫んでいる。あまりに複雑な感情が混じりすぎて、もはや言葉すら聞き取れない。
「うがうが~♪」
噴水周辺では、鼻歌?を歌いながらアトラスが箒を片手にゴミを集めている。足元にはゴミ袋と塵取りがみえる。
我も普段持っているトライデントをモップに持ち替え、アトラスが掃いた床を磨いている訳だが。
何をしているかと言えば、見ての通り掃除だ。
普段から利用している施設の維持も運営しているモンスターの仕事で、普段は通常迷宮をさまようモブモンスターが行っているが・・・
最近は通常の迷宮の利用はめっきり減り、モブモンスターが大量にリストラされた。
そのせいで、こういう雑用も我のようなボスモンスターも担当せねばならないわけだ。
めいきゅうの鍵には、ロックをして掃除中は入ってこれないようになっている。当番制ということになっているが人気ボスは暇が無い。当然、暇をしている者に回ってくるわけだが、ここ最近ずっと我らが担当している。
ちなみに他の迷宮は稼働中なのでそちらは利用可能だ。

「ああもう!やってられるか!」
激しい口調が続いているが、手は止まっていない。基本働くのが好きな男だ。いや、性別は良く知らんが。
「うが!うがが、うがが、うがが、うがが~」
箒の先端を口元に寄せている事からマイク代わりにしている。鼻歌では無く普通に歌っていたらしい。
テンポからすると数か月前までゾーマと共に来ていた慰問団のアイドルが歌っていた歌のサビの部分だ。
『ここでベホマズンが使えたら♪』だったか。
掃除を始めてからすでに半刻、このエリアの掃除もそろそろ終わりそうだった。

三人は一番奥の扉の前に集まり、相互の点検を行っていた。
バズズの磨いた噴水の神像はピカピカに磨き上げられている。
「旦那、床のごみは全く確認出来ねぇ。終わりで良いんじゃねぇか?」
「うがうが~」
「床磨きも完璧だってよ」
「うが」
言葉が分かるのか!?驚く我とアトラス。
「分かる訳ねーだろ」
アトラスの巨体がズルッとコケる横で、辛うじてこらえた。
「ニュアンスだよ。コイツの事は今更だろうが」
まぁな。
と、お決まりのいつものやり取りを済ませると
「さて、次のエリアに行くか」

扉に手を掛けた所で機械音が扉が響く・・・まさか!?
「旦那、何してるんで。さっさと次に行きましょうや」
扉が開かん
「MJD!?」
「う・が・が!?」
マジだ!
振り返ると想像通りの嫌な予感な光景が映る。
冒険者どもが転送されてくる!数4!
「迷宮の鍵はロックがかかってるんじゃなかったのかよ!?」
そのはずだが、アトラス!リレミトを
「だめだ!リレミトゲートが見られちまう!」
どうするのだ!?
「こうするのさ!」

「ソナちゃん、これわたしでも倒せるの?」
「大丈夫、大丈夫、勝てる勝てる」
「え?ボクは女の子のパーティがあるって聞いたから来たのに」
「パーティはパーティだよねw」
侵入してきたのは、緑色が二匹に、一口サイズの肉団子が一匹、耳長が一匹か。

「大丈夫!いざなったら毛玉をイケニエにして逃げればいいよ」
『了解!』
「まって!?」
微笑ましい会話を交わしつつ、我らの立つ噴水に近づいてくる。

(2/2へ続く)
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