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聖銀のもふもふ

プロメテウス

[プロメテウス]

キャラID
: GT942-415
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 102

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プロメテウスの冒険日誌

2019-07-02 16:27:52.0 2019-11-26 23:36:19.0テーマ:その他

『光の王子と闇の王子』10話  昔話

遥か昔この世には<天界>のみが存在したという。
しかし、天界に住む者全てが善人ではなかった為
重罪を犯した者達を追放する場所として
<魔界>が生み出されたとされる。
天界人は魔界人を忌み嫌い
また、魔界人は天界人を羨み憎んだという。
魔界に堕とされた者達は、魔界に住み着く魔族と
天界に戻ろうと試みる天魔族に次第に別れて行く。
この天魔族が、天界に戻る為
無理矢理こじ開けたとされる空間<他界>。
天界とも魔界とも異なる概念が創造された他界には
数多くの生きとし生けるもので溢れ、豊かとなり
後に、人間界と言われるようになる。
暫くして人間界の者達は、天界からの使いを天使
魔界からの使いを悪魔と呼ぶようになっていった。

時は過ぎ、今から何百年も昔の話。
天界と魔界の間で、争いが絶えない時代があった。
魔族の子孫ディアは、戦場である人間界にいた。
魔族の証である紅い瞳を持ってはいたが、それ程
血に飢えておらず他の魔族とはどこか違っていた。
戦場から一人離れ、魔界とは違う色鮮やかな空を
気ダルそうな目で見上げていた。
そこに敵対する天使が一人逃げ込んできた。
傷を負った天使は、意識朦朧と地を這っている。
ディアは気にも止めず空を仰ぎ見ていたが
暫くして事切れるように、天使は動かなくなった。
死んだか。視界の隅で何となくそう感じた。
ディアは立ち上がり、天使が横たわる傍まで行くと
うつ伏せになっている身体を起こした。刹那
天使がディアの喉元に刃物を当てがった。
演技か定かでは無いが、まだ生きていたらしい。
喉に刃が喰い込んで血が滴るが、抵抗はせず
悪魔の瞳は先程と変わらず冷ややかなものだった。

「負傷していれば...仕留められると思ったか?
  残念だったな。しかし、悪魔ってやつは...
  死が怖くないようだな」
「自分達が何の為に戦っているか理解していない。
  俺は天使共に何か恨みがあるわけでもないし
  ましてや意味もなく死んでいくなんて御免だ」

淡々とそう告げる悪魔の瞳には一切の曇りがない。
純粋なその眼差しに戸惑いを感じた天使は
力が緩み、軽い音を立てて刃物を地に落とした。
仰向けに倒れ込んだ天使の身体が小刻みに震える。

「あははは、お前みたいな悪魔がいるなんてな!
  魔界人は野蛮で畜生しかいないと思っていた」
「まぁ、大体は想像通りだ」

ディアは懐から何か取り出し、天使に突き出す。
天使はそれを見て目を見開いた。

「さっさと俺から見えないところへ行け」
「お前...敵に塩を送ってどうする気だ!?まさか
  さっきもとどめを刺そうとしたんじゃなく...」

ぶっきら棒に放り投げられた物は、やくそう。
少しばかりだが傷を癒すことができる回復の薬だ。

「俺はのんびり過ごしたいんだよ。
  お前みたいなのが転がってたら気分が悪い。
  それだけあれば歩けるようになるだろ?」

ディアはそう吐き捨て、再びゴロンと横になった。
呆気に取られていた天使も、やくそうを拾い上げ
傷口に当てがうと、異色の悪魔に再び目を向けた。

「俺の名はレン。あんたは?」
「二度と会うことも無いだろ。教える義理も無い」
「次に会う時には教えろよ」
「...会うことがあればな」

レンは満足そうに微笑むと、脚を引きずりながら
仲間のところに戻って行った。
二人が再会するのに、それ程時間は要さなかった。
戦場から外れた長閑な場所にディアはいるからだ。
始めは呆れていたディアも次第にレンに打ち解け
互いの世界の話をしたり、争いについても語った。
ディアは、この戦争への参加は不服としながらも
義務として駆り出されているのだそうだ。
もっとも血の気が多い悪魔共は喜んで参加する。
戦う事に意味を見出せず、サボり癖ができたとか。
レンは逆に、正義感で自ら望んで戦争に参加し
悪の根源を叩くことを望んでいたという。
しかし、ディアと出会い魔界人全てが果たして
悪なのか、と疑惑が浮かんできたのだそうだ。
天界で教わってきたものが全てとは思えず
ディアに興味を惹かれたらしい。
天使と悪魔。相入れない存在だったはずの二人は
いつしか親友となっていったのだった。
それから長い間戦いは続き、ついに天界の力を
授けられた人間の勇者が魔王を封印したことにより
天界と魔界の争いは冷戦へと向かうこととなる。
敗北した魔界人は、天界と人間界により制圧され
魔界から出ようものなら、問答無用で処分された。

「俺は命を救われた身だ。
  目玉をよこせ。俺のをくれてやる」

レンは徐に自分の両目を抜き、紅い目玉をはめた。
天使の証である蒼い瞳があれば
悪魔のディアも多少自由が効くだろう、と。
しかし、レンは...?
天から堕とされた天使が満面の笑みで言う。

「俺はこれで満足してる」
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