さざんかの冒険日誌

拝啓

どんよりとしたくもり空が続く閑散とした島にて
大して変わらない季節がひとまわり。。。
2回目の旧正月のため少しだけ街が準備をしています

そちらはまだまだ寒くもある時期ですが
お体の具合はいかがですか？？

今夜私はあなたの遺体に手を合わせに行きます。 母より連絡がきて

最初に出てきた私の言葉は
「まぁ、しかたないねぇ」でした。。

私は何に対してその言葉を使ったのか
その答えを出せずにいます。、、


個人差はあれど別れは必ず来るものであり
いつかここの関係もなくなるものでね
と、結構前から覚悟はできていた。。
、、、のつもりだったようですね。

私は彼の死に何かしらの
後悔に近い念を孕んでいたのでしょうね。。
何に対してかはわからないです。
と言うのも、その数日前に
父からラインが来ました。

いわゆる遺言ラインでやつです。
端末をちゃんと扱える年齢層が
亡くなる時代を迎えるようになりました。

ラインなので双方文字が出来るのですが
一応最後だといけないので
「いままでありがとうね」とは
お伝えしたけども。、、

もう限られた時間しかないのなら
私とのラインよりも
もっと他にやりたいこともあると思うので

続けて私は、、、
「まぁでも多分きっと良くなるよ大丈夫
　　元気になったらまた会いに行きますね。」

と伝え、本心をはぐらかした。
死因は、コロナから始まった肺炎で
(故に面会も禁止だったので)

その際、、、本当は私は
「あなたの人生は楽しかったですか」
と言う内容を聞きたかったですね。

さっきも言った通りに、、
他にもっとやりたいことがあるとしたら
こんな質問に立ち止まってもらうのも
よくないと思い書きませんでした。。 70まで働いてそこから自由になったと思いきや
不健康の塊だったので、、なんか血圧やら腎臓やら
よく分からないけど、色々大変そうでした。。

なかなかの味音痴で、抜けたとこも多くて、
気が利かないし、自己主張強いし、
ちょいとサイコパス入ってるし
項目をあげると
「ゲームが趣味」って以外ほぼ私なんですが
故に感性や、クオリアというのも似てるのかしら

私自身は正直あんまり楽しくはないし
もう終わるなら終わるでいいとか思ってますが、

父はまだやりたいことが
たくさんあると言ってたので
ちょっとうらやましくもあり、、
でもそれは多分自分がやりたかったことを
後回しにして家族のために頑張ってたのかなー
とか思うと結構申し訳ないですね。。

まぁ、色々考えた結果
人生が楽しかったのかどうかは本人の感覚だし
口から出るその言葉が本心なのかわからないし
そもそも、他人の人生にそんなことを
思い巡らすのは野暮なのかなと考えるのをやめました 正直にいうと少し悲しいですが、
人生は喜劇でありいつしかこの気持ちも
「あーそんなことあったねぇ」程度で
喉元を過ぎ去ります。。。

なので今は普通に悲しんであげるのが
私としても彼としてもいいことなのかなと思います。
最後にありがとうで締めれる仲で終われたから
きっとこの関係性は悪くもなかったのかな。

いつかまたどこかで会うことがあるのなら
私はそれをあなたと認識はできませんが

そんな面影のある人をみたら
毛嫌いせず少しだけ優しくしてあげようと思います。
どうかお元気で、ゆっくりおやすみなさい。

さざんか