ミキーヲの冒険日誌

きれいだね。
うん。

ずっと眺めていられるね。
うん。


私たちはいつも蝋燭の灯を見ている。
それが一番の退屈しのぎになるから。


今日は何が見える？


今日は、たくさんの明かりが見えるね。 とても高い大きな建物だ。そこに灯がたくさんあるんだね。
たくさんの人が住んでいるのかもしれないね。


星を捕まえられそうなくらい高いよ。
そんな建物が何個もあるんだ、この世界はすごいねえ。どうやってこんなに大きいものを造ったんだろう。人間って生き物も大したものだねえ！ お日様の光を閉じ込めたように明るいなあ。ここに住む人はみんな、裕福な暮らしをしているのかもしれないね。
そうだね。僕らにはわからないけど、さぞかし便利な暮らしなんだろうねえ。まったくうらやましいよ。


きれいだね。
うん。


そうして眺めていて、しばらくの後。
どれくらいだろう、蝋燭が燃え尽きるくらいだったかな。


最後に一瞬だけ勢いよく燃えて、そしたら蝋燭の灯は消えてしまうんだ。
するとどこからかまた次の蝋燭が燃え始めるんだ。


しばらくして。
きれいだね。
うん。 空を這う魚の国だね。
僕らの知っている魚ではサメみたいだけど、空に浮かんでいるね。おもしろいね。


この世界はまだまだ見ていたいな。さっきみたいにすぐ消滅してしまったらつまらないね。
うん。今度こそ、もっとずっと私たちを楽しませてくれる世界になってくれたらいいな。100万年くらいは楽しませてくれるといいなあ。


100万年なんてせいぜい蝋燭二本くらいのものだよ、そんなのって半刻もせず終わっちゃう。


ろうそくはこんなに長いのにね。不思議だね。
うん、不思議だね。短い蝋燭が何十万年も燃えるなんてね。

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アリアドネーさんのお宅を拝見し、雰囲気に合わせて書いてみました。時の速さが違ういろんな世界のお話。神殿からいろんな世界を覗いてるという世界観が面白かったので！
都会の立体感すごい！見上げる感じがリアルです。
ハウジングの楽しさを体験できる素晴らしいお宅〜！

ではまた！


ではまた！