ばんばんの冒険日誌

【水夫と風琴】 

港町の喧騒を離れた桟橋で、水夫は風琴を奏でる。
その音に託すのは、郷愁か、慕情か、惜別か。
語られることの無い積荷を負い、明日はいずこの海を行く。


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毎年恒例のアストルティアプリンスコンテスト、今年はこんな作品で応募しました。
貨物船の船乗りが、停泊中の港町で一人静かに演奏している情景です。
彼が思っているのは故郷か、想い人か、かつての仲間か…みたいな設定を思い浮かべました。


今年のアスコンは華やかで派手な作品で度肝を抜いてやるぜ！と意気込んだのですが、どうにもアイデアが浮かばない。仕方ないので過去ドレアの設定を利用して作ろう…と思っていた中、息抜き半分で撮った写真が思いの他気に入って、とりあえずこの写真を突き詰めてみることにしました。

撮り方は、Ver.4.1で追加された「ずっと目をつぶる」モードを使って、ゴールデンライト→アコーディオンのしぐさをする、ただそれだけです。

技術的な工夫が無い分、構図の作り込みに時間をかけました。
色々試してみた結果、縦の三分割線のうち、右側を桟橋の柱と顔の縁に合わせ、左側を音符と船の舳先に合わせること。船と桟橋を平行にすること。桟橋とズボンの帯を平行にすること。海と空の境界線は、海をやや広めにすることなどをポイントにしました。

構図を固めたら、あとは撮るだけですが、この中で音符が不確定要素になります。音符の種類と音符の色には複数の組み合わせがあり、どのタイミングでどの位置に出てくるかはランダムです。今回は一番テーマに合いそうな「黄色の単音符」が、シャッターを切った瞬間（アコーディオンを縮めた瞬間）にちょうど目当ての位置に配置されるまで、何度も何度も撮り直しました。

ドレスアップは、雑役に従事する水夫という設定なので、水兵服（セーラー服）ではなく地味な作業着にしました。ロケ地はキュララナ海岸の、交易所から渡ってきたところの桟橋です。

という感じで完成させました。

当初はこれで応募するつもりは無かったのですが、撮っているうちに、おいら自身がすっかりこの写真を気に入ってしまったので、これで応募することに決めました。
賞を狙えるようなインパクトが無いことは承知の上ですが、そこそこの作品で妥協するよりも、自分が愛着を持てる作品で応募した方があとで後悔しないかなと思ったのです。

もちろんずっとこの路線だけに安住していてもいけないとは思いますが、今はこれが自分のできる全部という気持ちです。
後はみなさんの作品も含め、結果を楽しみにしたいと思います。