まも使い 「 まもの諸君、急に集まってもらって申し訳ない。 」
モンス達 「 どうしたどうした? 何だ何だ? ざわざわザワザワ 」
まも使い 「 現在、モンスター牧場がいっぱいで、新モンスのキラパン君を仲間に出来ずに困っている。そこでだ… 」
モンス達 「 何だ何だ? 」
まも使い 「 そこで、この中から一名、ただいまをもってお別れとさせてもらう事にする! 」
モンス達 「 !!! 」
まも使い 「 そしてそのモンスターは、……ベビーサタン君! 君だ!! 」
ベビサタ 「 !!! わっ、わたしですか!!!?? 」
まも使い 「 ベビーサタン君、理由はわかっているな? 」
ベビサタ 「 わ、わたしが!? な、納得できません! 」
まも使い 「 …………… 」
ベビサタ 「 イオナズン、ベビーマダンテと、活躍はしていたはずです! 」
まも使い 「 確かに、がんばってはいた… 」
ベビサタ 「 ブレスも槍も、使いこなせていたはずです! 」
まも使い 「 まぁ、悪くはなかったよ… 」
ベビサタ 「 転生だって……、 」
ベビサタ 「 転生だって……、みんなより多い、11回もしたのに!! 」
まも使い 「 そこだよっ!! 」
ベビサタ 「 !!!!!!!!!! 」
まも使い 「 何を勝手に11回目の転生しちゃってんだよ! 」
まも使い 「 そのせいで、ベビーサタンのベビー要素が全然無くなっちゃってんじゃねーかよ! 」
まも使い 「 ベビーサタンからベビーが無くなって、そしてサタン通り越して、もはや(おじサタン)だよ! 」
ベビサタ 「 おっ、おじサタン!!? 」
まも使い 「 見た目完全に中間管理職だよ! 何なら俺は君に、威厳すら感じ始めてきてるよ! 」
ベビサタ 「 威厳!? 」
まも使い 「 こっちはモンス達と、モフモフきゃわわ~したくて育ててるのに、威厳とかいらねぇーんだよ! 」
ベビサタ 「 そ、そんな…… 」
まも使い 「 今日でお前はリストラだ、さっさとセレドの山奥にでも帰れ! 」
ベビサタ 「 うぅぅ… 急に胃が痛くなってきた… 」
まも使い 「 ほら見ろ! 中間管理職じゃねぇか! 」
こうしてベビーサタン君はモンスター牧場から追い出され、一人故郷のセレドット山道へと帰っていきました。
もしあなたがこの場所を通った時に、仲間になりたそうな目でこちらを見ているベビーサタンに出会う事があったとしたなら、それは、転生を11回繰り返した、ちょっぴり胃痛持ちでヒゲを生やした、中間管理職のおじサタン君なのかもしれません。
おしまい。