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ジュセ

[ジュセ]

キャラID
: XZ412-052
種 族
: プクリポ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 124

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ジュセの冒険日誌

2015-12-16 17:37:23.0 2015-12-17 02:15:31.0テーマ:その他

【母の手記】 11.朝日

ハネツキ博士は様々な分野で名が上がる、とても優秀なエルフの研究者です。
最近では世界樹の力でもカバーしきれない、各地で多発する魔瘴事故の問題にも取り組んでおり、皆から注目を集めていました。
決定的な策はまだ確立されていませんでしたが、王都内では魔瘴に対して一番理解があるエルフでした。
念願であった二人での外出は、そのハネツキ博士からの招待という、意外な形で実現しました。
もちろん真の目的はシュピさんの検査です。
結果によっては今後の生活の在り方が大きく変わってくる程、重要なものでした。
しかしジュセはその事を直前まで考えないようにしました。
決して多くない稼ぎを、高価な鉄道の切符や宿を押さえるのにつぎこんだり…。
【日記】とは別に【旅行記】を作成するなど、あくまで"旅行"として前向きに捉えました。
もう二度と来ないかもしれない機会を、目いっぱい楽しんだのでした。



楽しい時間はあっという間に過ぎ、二人はハネツキ博士と対面します。
博士は二人から状況を聞き取ると、すぐに行動を開始しました。
シュピさんを薬で深く眠らせると研究室へと運び、長い長い検査が開始されました。
それは丸一日程掛かりました。
精密な作業のためジュセは研究室には入れてもらえず、外で、ただ終わるのを待つのみでした。
押し寄せてくる不安の波――。先程まであれだけ楽しかったのが嘘のようでした。
ジュセは何をやるにしても、常に不安と隣り合わせであるという事を改めて思い知らされました。
そして"旅行"三日目の夜。
ついにジュセは、研究室へと招き入れられました。



結論から言うと、シュピさんを救う手立ては、もう残されていませんでした。



機密事項なので詳しくは明かせませんが、博士は最近多発する魔瘴事故を解決出来るかもしれない、ある画期的な方法を考案していました。
その方法を応用し、シュピさんの体内から魔瘴を"浄化"して消し去ろうと考えていたのでした。
しかし検査の結果、予想以上に、シュピさんの体が深部まで魔瘴に蝕まれていることが分かりました。
シュピさんは言わば、魔物(魔瘴)と同等の存在となりつつありました。
ひとたびその方法を試みればシュピさん自身も"浄化"されてしまい、死んでしまう可能性が非常に高かったのです。
また、それは相当な苦痛を伴うものでした。
叶いそうもない僅かな望みのために、シュピさんを苦しめる事はジュセにはとても出来ませんでした。
しかしこのまま何もしないでいても、そう遠くない未来、シュピさんは同じように死んでしまうのです。
疲れ果てたジュセの脳裏に、一瞬、諦めの思いが過りました。
そんなジュセに、博士はもう一つの道を示します。
安楽死。
以前、病院でも勧められた"おそらく最も賢明な"選択です。
ジュセは眠っているシュピさんの顔を見つめました。
穏やかな寝顔でした。きっと、旅行の続きの夢でも見ていたのでしょう。

 このままずっと、楽しい旅を続けてもらうのも良いかもしれない。

ジュセはぽつりと呟きました。
すると博士は朝まで待つ と言って、その場を離れました。



長い長い、永遠に続くかと思われた夜でした。

 シュピのためだと、これまで生活を続けてきたのも、結局は自分のエゴじゃないのか。
 シュピ自身は、楽なうちに死なせてほしいと思うのではないか。

様々な思いが頭の中を駆け巡ります。
しかし本人の本当の意思が分からない以上、何をやってもエゴになってしまいます。
一瞬だけ以前のシュピさんに戻って、一言だけ聞くことが出来たら良いのですが、それも叶いません。
なかなか答えを出せないジュセは、辛い現状から一瞬でも逃れようと、目を閉じて今までの思い出に浸りました。

話しながら笑うシュピ。心配して本気で怒るシュピ。
悪戯をして怒られてしょげるシュピ。能天気なシュピ。

その時ジュセは、どの場面でもシュピさんの表情は、四季の花のように彩り豊かであったことに気が付きました。
その表情に嘘偽りの無い事は、これまでずっと接してきたジュセが一番よく分かっていました。
今の生活を取り上げてしまえば、シュピさんは悲しむに決まっています。
ジュセは、何でこんな簡単な事に気付けなかったんだろうと思いました。

その時、ふと窓を見ると朝日が差し込んでいました。
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