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ジュセ

[ジュセ]

キャラID
: XZ412-052
種 族
: プクリポ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 124

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ジュセの冒険日誌

2016-03-09 11:25:32.0 2016-03-09 11:26:00.0テーマ:その他

【広い世界へ】 02.声

少女の背丈の数倍はあるだろうか。
柱の陰から、奇妙な怪虫が姿を現した。
少女は慌てて声を押し殺したが、恐怖のあまり発してしまった短い悲鳴を、怪虫は聞き逃さなかった。
じわり、じわりと少女ににじり寄っていく。

「あ…あ…。」

少女は動けなかった。
そして目前まで迫った怪虫は、頭部についた鎌を大きく振り上げた。

――ザクッ
――ピキィィイィィ

鎌は、いつの間にか少女の背後に迫っていた別の怪虫の頭部を貫いた。
どうやら何かを吸い上げられているようで、巨体はみるみる干物のようになっていった。

「い、いやっ…。」

少女はショックのあまり我に返って、その場から逃げ出した。






「あっ!」

自身が閉じ込められていたシリンダーの前まで戻ってきた時、何かに足を取られて転んでしまった。
それは少女と一緒に厳重に封印されていた、巨大な機械斧だった。
よく分からなくて置いてきてしまったものだ。

――フシュルルル……

「ま、また…!」

捕食を終えた怪虫が、再び少女に迫った。
どうやらまだ腹が満たされないようだった。
今度は逃げ場は、ない。

「いや…こないで…!」

あんな死に方だけは絶対、嫌だ。
少女は生き延びようと、無我夢中で足元の機械斧を手に取った。










「お…もい…!」

少女は、斧を持ち上げるだけで精一杯だった。
これを振りかぶり、あの巨体に一撃を見舞わなければならないのだ。
そもそも一撃で倒れてくれる保証すら、どこにも無かった。

「こんなの、むりだよ…!」

少女は絶望し、斧を手放そうとした。
その時だった。


                   がんばって


頭に響き渡る、聞き覚えのある懐かしい声。

「! ママ…?」

その声が誰のものか理解した時、ふうっと斧が軽くなった。
いや、斧どころか全身が軽い。
目覚めてからずっと感じていた、体を締め上げられるような不快感はすっかり無くなっていた。
これなら、いける。








「…えええいっ…!!」

少女は怪虫目がけて、斧を振り下ろした。

――ザシュッ

その瞬間、怪虫は絶叫する暇もなく両断されてしまった。













「はぁ…はぁ…。」

危機を乗り越えた直後、再び斧の重みと倦怠感が戻ってきて、少女はその場に座り込んでしまった。

「ママ…どこにいるの…?」

あの声は、確かに母のものだった。
もうこんな怖い思いをするのは嫌だ。
早く会いたい。



少女は、部屋の外に続く先の見えない通路を見て、大きくため息をついた。
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