○「あっ、クロちゃん!冒険者クンがきたよ!」
●「…はじめまして…冒険者さん。」
○「ここまできたってことはー、魔王四天王のうちの三人、みーんなやられちゃったんだー?」
●「ど、どうしよう姉さん…。大丈夫かな…。」
○「そうだねー、あの三人なんかにここまでボロボロにされちゃってるんだもんねー。
すぐこわれちゃわないか心ぱいだよー。」
●「うん…。わたし、てかげんするから…姉さんもおねがい…。
おもちゃ、大事にしないと…お父さまこわい…。」
○「わかってるよー♪ よし、それじゃ冒険者クン!
すっごいつかれてそうだし、いきぬきにあたしたちとあそぼー♪」
●「…あそぼ。」
○「ふー、なかなかやるねー♪
あれっ、冒険者クンなにそのかお! ひょっとしてあれで、おわりだとおもっちゃった?」
●「あそこじゃ、きゅうくつだから…。まほうで、ばしょかえちゃった…。」
○「いいね、クロちゃん! ここなら、たっくさんあばれられそー♪
冒険者クンも、けっこーじょうぶみたいだしっ!」
●「ここまでじょうぶなおもちゃ、はじめてかも…。」
○「たのしいなー、わくわくするなー♪
たっくさんあそんだおもちゃが、こわれたときのこと、かんがえるとー…。」
●「ぞくぞくしちゃう…。」
○「じゃ、ちょっと本気出そっか。」
●「うん。
がんばって耐えてね、冒険者さん。」
○「まさかここまで粘るなんて、思いもしなかったね。」
●「うん。すごいよね。」
○「でも、あたしたちね。
遊ぶのは好きだけど、遊ばれるのは大嫌いなんだよね。」
●「おもちゃは遊ばれて壊されるためにある。
その逆は決してあってはならない。
でも、もしそんな悪いおもちゃがあるのだとしたら。」
○「それはおもちゃじゃなくて、ただのゴミ虫だね。」
●「殺さなキゃ」
○「潰さナきゃ」
●○「絶対ニ許サなイ」