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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2023-04-09 22:05:27.0 2023-04-10 20:42:04.0テーマ:その他

空を目指して(21)(ver6.1までのネタバレ注意)

『 演技…?

『 ああ、と言っても…
  リナーシェを欺くため、と言うよりは…
  自分を騙すための、かな。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


ひとりの女性に焦がれた、
ヴィゴレーと言う男を。
彼女と共に、今ここで葬り去り…

後の人生全てを、覇道を行く血塗られた王としての
仮面を着けたままで生きてゆく。
リナーシェと、そして今の己と完全に決別する。

「もう後戻りはできないぞ」と、
覚悟を決める為…
そして、覇王としての自分を肯定し…
心に溶かして正当化してゆく。
その為の、仮面の演技。


『 そうでもしないと、
  正気を保って居られなかった…のかもな。

『 自分の良心を騙す演技、かあ…


『 そんな感じ、だと思う。


夢のため、野心のため、大義のため。
犠牲を厭わないやり方を覇道と呼ぶが…

その道往く覇王とて、初めから
犠牲を良しとしている者など、
居はしないだろう。

どうしても。
無血で進めぬ壁にぶち当たった時…
人は全てを諦めるのか、それともー…

覇道往く者は、己の道を拓くため。
涙を飲んで犠牲者を出し…
その屍で、道を作る。

当然、心は痛むが…
己に言い聞かせ、そして歩み続けるのだ。

『新たな時代の為に、
 どうしても必要な犠牲だった。
 彼らは、その礎となったのだ』と。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 でも…ヴィゴレーの場合はダメだった。
  覇王には向いて無かったんだろうな、多分。

『 アリアの活躍で
  結局リナーシェ殺しがバレて、
  最後は捕まっちゃったんだよね。

『 だなあ。
  野望のために「そこまで」した割には
  あっけないと言うか何と言うか…


…そう。権謀術数に長けていたであろう
ヴィゴレーを思うと、
何となく…「彼らしくない」のだ。

リナーシェが居なくなった事が、
彼の心に何らかの変化をもたらした事は
間違いないだろう。まあぶっちゃけ…


『 忘れられなかったのかな、
  リナーシェの事。

『 だろうなあ。
  「指輪は語る」か…


大切だった夢も、野望も。
守るべき者たちの事も…

急に色褪せて見えてくる瞬間が、
人にはあったりするものだ。

彼の場合は、リナーシェの死が
その引き金となったのだろう。

そして、それは彼にとっても
きっと想定外の事だった。
…のかも知れない。


あとは、そんなうわの空の時期に
隙を突かれ、野望を断たれたか…

あるいは、世を儚み、
アリアと弟に討たれて
ヴェリナードの分裂を防ぐ事を
己の最期の役割とした…

…なんて展開は、少し肩の持ちすぎ、か。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 ともあれ、リナーシェを喪失した事で、
  ヴィゴレーは覇気を失ってしまったんだ。
  …多分な。

『 自分で殺しておいて、
  勝手なもんだよ。

『 まったくだ。
  ま、リナーシェが悪神になった事を考えたら、
  彼女からも「最低なクソ野郎」としか
  思われて無いんだろうなあ。

『 それもなんか…切ない話だね…


何にせよ、それから六百年…
ゲンの言う事には、
ヴィゴレーはまだ現世に留まり、
何をするでも無く、ただ指輪を見つめて
虚無の時間を過ごし続けているのだと言う。


『 うーん。ヴィゴレーの事…
  分かったよな、分からないよな…


エスタータは、再び唸りはじめた。


『 ま、真相は本人にしか分からんわな。


おれも再び、腕を枕に寝転がる。


『 僕は分かったぜ。
『 わっ!いたの!?
  びっくりした!


…いつの間にか近くに来ていたツキモリが、
興味無さそうに呟いた。


『 そいつ…絶対ナルシストだ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 あ、ああ…

『 う、うん。そだね…


見上げれば一番星。

黄昏時の強めの潮風に混じって、
波の音とカモメの声が、
やけに耳に響くのだった。


~つづく~
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