目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}{{ optionalYear }}
    {{ entryTitle }}  {{ charaName }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}
    {{ charaName }}

ザラターンの冒険日誌

2023-12-16 11:36:33.0 2023-12-16 19:56:13.0テーマ:その他

折れた魔剣(19)(※ver6.4までのネタバレ注意)

ネクロデア領、デッドリー邸内。

男爵は冥曜石を手に取ると、それをまるで
思い出のつまった映写機を見るかのように
遠く、遠く見つめた。

そしてしばらくして、あらたまって
こちらへと向き直る。


『 どうだろう。ザラターン君。
  君が再び我が元を訪れたのも、何かの縁。
  私達の心残りに、
  ひとつ付き合ってはもらえまいか。


…男爵の提案に、おれは即答できなかった。
腕を組んで、俯く。

これは…
ただ剣を飾ると言うのとは、ワケが違う。
冥曜石には、騎士二人分の想い…
魂が込められているのだ。


( 『勇気のつるぎ』、か。
  正直、今のおれには
  荷が重すぎる気がする…
  でも。


騎士ダイトに引導を渡したのは
他の誰でも無い、おれだ。

今この瞬間に。
男爵達の想い…受け止められないようでは、
おれは二度とパラディンを名乗れはすまい。

決意を眼差しに込めて、おれは顔を上げた。


『 わかりました。
  冥曜石の剣…
  心して使わせてもらいます。


『 ありがとう。
  何、君は気楽に構えてくれればいいのだよ。

  では早速、鍛冶場へ向かおう。
  必要な段取りはすでに整っている。


そう言うと男爵は、
何故か部屋にあるピアノの前に腰を下ろし、
何となくエレジーを感じる曲を、
流暢に奏で始めた。

行動の意味が理解できず、
目を丸くする我々だったが…

程なく、旋律に呼応したのか、
壁際の本棚がゴゴゴ…と音を立てて動いたのを見て、二度目を丸くした。


『 隠し扉…!?
『 すごっ!

『 わっはっは!
  さあ、この先だ。
  良ければ君も、相鎚を入れてくれたまえ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


“ ガン! キィーン!
   ガン! キィーン! “


鍛冶場に、熱せられた金属を
小鎚で打ち付ける音が響く。

ナドラダイトとデモニウム、
それと幾つかの素材を混ぜ合わせた合金を
ひたすら鍛錬する作業。

赤々とした地金を真っ直ぐに見据え、
リズム良く鎚を振るいながら、
男爵はおもむろに口を開いた。


『 剣とは所詮、武器。
  戦の道具だ。だがね…

  そんな剣が呼ぶ“縁(えにし)“も、
  私は確かにあると思っているよ。



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 時に剣は『縁』を呼び…
  剣によって繋がれた縁が、古の昔より
  大小、数多の『物語』を紡いできた。

  それは君達が、折れた魔剣を携えて
  此度、魔界を巡ったように…

  きっと今、この時にも。
  私達の知らない何処かで、誰かの…
  剣を巡る物語が紡がれているのだろう。



『 剣が呼ぶ、縁…ですか…


おれ達の冒険もまた、
剣の呼んだ縁による小さな物語、
と言えるだろうか。


魔王ユシュカに、ナジーン…
ベルトロに、バルディスタの新兵達。
ついでに、リンベリィと門番…


相鎚を振るいながら、おれは復興してゆく
この魔界で出会った人達の顔を、
何となく思い浮かべた。


『 そう、故に私はこう表現する。
  剣とは…武器であり…そして。
  『 力(ちから)』である、とッ!!


『 力…



『 うむ。だから剣とは、そう。
   オシャレでなくては、ね。



“ ガン! キィーン!
   ガン! キィーン! “


鍛冶場に、男爵の笑い声と
鋼を打つ力強い律動が響き続ける。



そして…
幾ばくかの時が流れた。



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 さあ…完成だ!
  手に取ってみたまえ!


屋敷の外へと移動し、
手渡された剣を、鞘から抜き放つ。

黒鋼を鍛え、研ぎ澄まされた黒い刀身。
輝く黄金の柄に、
漆黒をたたえた宝石が佇む。

剣は一回り大振りになった様に見えるが、
グリップを掴むと、
以前と同じように手に馴染んだ。
重さも差して変わらないようだ。

流石は男爵。



『 これが…おれの
  新しい『力』…!


おれは、生まれ変わった剣を
天空へと高々と かざした。


~つづく~
いいね! 18 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる