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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2024-04-19 23:06:26.0 2024-04-20 06:46:04.0テーマ:その他

天星(7)(ver6範囲までのネタバレ注意)

開戦。
謎の舟から降りて、深翠の試練場へと
なだれ込むジア・クトの尖兵達を食い止めるべく、
我々は突撃を仕掛ける。

おれはひとまず乱戦に備え、
後衛を守る立ち位置についた。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 か、硬っ!

『 メーダ、石みたいにかったいのに
  ヌルヌル動いてる!
  ワケわかんない!

『 何それ怖っ!きもっ!


…前線から、早速の悲鳴が上がる。
おれも前線から抜けて来る、僅かな
ジア・クト化した魔物達と交戦するが…


奴らの体は、見た目通り硬かった。
だが、ただ硬いと言う話ではなく…

石のように硬いのに、
なんだかゴムのような弾力も兼ね備えていて、
まるで人や動物のように
滑らかに、しなやかに動くのだ。

説明は難しいが、とかく。
切り結んでいても、何とも言えない、
不可思議な感覚だった。


( しかし、この不思議な感覚…
  どこかで感じた事があるような
  無いような…?


☆   ☆   ☆、 ☆   ☆   ☆



( いや…多分 気のせいだろう。
  うん、気のせい気のせい。


…原理の分からないまま溶け込んでいる事象って、
きっと世の中には いくらでもある。
おれは一瞬よぎった『柱』の影を頭から追い出した。

( うむ、要は
  戦って倒せるなら問題無しだ!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 ちっ、コイツら…!
  硬えだけじゃなく、炎や氷の呪文も効き辛え。
  全く通らねぇってワケじゃねえが…
  やり辛え相手だぜ。


ツキモリが、火球の呪文を放ちながら舌打ちをする。近くに居た魔法戦士も、襲い来る魔物に
剣を振るいながら同意した。


『 どうやらジア・クト達は、全ての属性に対して
  若干の耐性を持っているようです。
  私も、皆さんに理力を付与すべきかどうか
  悩ましい…!

『 どいてな!
  呪文も刃も効きにくいってんなら…!
  つえェェいッ!!“鉄甲斬・改″ーーッ!!


跳躍して来た女戦士が、空中から器用に一回転して
巨大な戦斧をジア・クト化した魔物に叩きつけ、
一撃のもとに粉砕する。


『 応!チカラで砕くのみッ!
  チィエストォォーッ!!


筋骨隆々の武闘家が、闘気を帯びた拳を
気合いと共にジア・クトの胴体に数発叩き込むと、
こちらもガラガラと音を立てながら、
岩のように砕け散った。


それを見ていたゲンが、肩をすくめて
口笛を吹く。


『 やれやれ、チカラずくってのは
  美学に反するんだがなァ…

『 言ってる場合か!ほら次が来るぜ!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 ヒト型に気を付けろ!
  数は少ないが、格が違うぞ!


魔物達は、ただ硬いと言う事以外には
さほどの脅威では無かったのだが…

ヒト型の『生粋のジア・クト』は、
奴らとは勝手が違い、
我々は大いに苦しめられる事になる。


『 いざなおう、氷獄へ…!
  “ジア・コキュートス“!!

『『『 うわあああッ! 』』』

『 いけない!“ベホマラー“!!


ジア・クトを中心にして突如、
地面から幾つもの鋭い氷柱が円形を描いて発生し、
周りに居た多くの者が怪我を負う。
僧侶が慌てて癒しの呪文を唱えて、
立て直しを図るのだった。


…ヒト型のジア・クトが使う技の数々は、
我々にとって、未知の脅威だった。

おれ達の使う物とは異なる魔法体系なのか、
それとも何らかの兵器の類なのか…

攻撃の正体は掴めないが、
奴らは火炎や氷、重力波等を自在に発生させる事が
できるようだ。


『 奴らの放つ氷の弾丸に気をつけて!
  炸裂したら、周囲に猛毒を撒き散らすみたい!


盗賊の娘が、目敏い警告を発する。
それを受けて、どうぐ使いがドンと胸を叩いた。


『 “氷毒弾“ってとこか。
   よし、毒ったらオレっちに任せなァ!
  “ プラズマリムーバー“すっからヨ!
   治っから!プラズマで大概の事ァ治っから!

『 マジかよプラズマ!
『 スゲーなプラズマ!!

『 プラズマはスゲーがしかし、
  ヒト型を野放しにしておくのは
  厄介極まりないな…!

『 でもよアイツら、魔物型に輪をかけて
  硬ッてえんだ!


『 奴らを封じるには…!ふんッ!


渾身の力を込めて黒鋼の剣を振り抜く。
目の前の魔物型のジア・クトは、
まるでバターを切るように両断された。
いける。この剣なら…!


『 接近戦を仕掛けるしかない。
  おれの剣なら…多分ヒト型も斬れる!

『 おお…!


~つづく~
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