「…こどもはそろそろ寝る時間ではないのかね?
『えー、たまにはいいじゃーん。
まだちぃーっとも眠くないもーん。
「しかたのないヤツだ。
ひとつおとぎ話をしてやるから、これを聞いたら寝なさい。
いいね?
『しかたないなー
つまんない話だったら寝ないからねー
「むかしむかしある街に女の子が住んでいました。
優しい赤おじさんと黒おじさん、たくさんのお友だちと一緒に毎日楽しく暮らしていました。
『…なにそれ、ありがちねー
男は抗議の声を無視して話を進める。
「その少女は時々恐ろしい夢を見るのでした。
決まって同じ夢を…
『え" おとぎ話って言ったのにこわい話なの?
「突然空に太陽がもうひとつ生まれました。
すべてが一瞬でした。
みるみる大きくなる太陽の輝きはすべてを飲み込みました。
…よし、今日はここまでだ。
寝なさい。
『いやまて、話が始まってもないでしょ!
「しかたないじゃないか、写真が4枚しか貼れないんだから。
この制約は我が魔力をもってしてもなんともならぬ。
今回はお話にあわせた写真を撮るのが目的なんだ。
男は自分に言い聞かせるように早口でまくしたて、一呼吸おいて少女に向き直り微笑んで言った。
続きはまた明日だよ。
いい子でおやすみ。