いつもの日誌と違い、文章が多く長いです。
ご注意ください。
ある実際の出来事を心象的に記してあります。
時は遡り2013年10月21日...。そう、今から2年前のこと。
...ここはどこだろう。
今までの旅先では目にしたこともない風景だ。
見渡す限りの水面がどこまでも広がっている。
そこに空が映り込んで、まるで周辺全てが星の海のよう。
息を飲むほど幻想的で美しい場所だ。
一歩踏み出すと足元に僕の姿がくっきりと映った。
逆さの僕は視線を逸らすことなくこちらをじっと見つめている。
水に映る瞳の色は深い。まるで見透かされるかのように。
それはいつものゼフィトではない別の存在を想わせた。
「ザカリア」
同じ容姿の、DQXを最初に始めてたったひと月で姿を消した僕の前身。
今より自由にこの世界を旅して写真を撮り続けたエルフ。
Windows版βテストの頃からずっと一緒だった…。
たまらず目線を避けるように星空を見上げる。
視野全体がゆっくりとぼやけて、そっと目を閉じた。
想いが、溢れて止まらない…。
言葉は時にとても残酷だ。
一人の友達と捉え方の違いで何年も誤解していた。
その間も色々話していたのに、あの時のたった一言がずっと強く残ったまま。
いつまでも根底でくすぶってどこかで信じきれなかった。
ある日それがふとしたきっかけで表面化する。
すれ違いの果てに僕はザカリア、君との冒険に突如終止符を打った。
君はそれを静かに受け入れて何も言わなかったね。
どんな気持ちだっただろう。無言で、一方的の極みを。
言葉や態度によるやりとりが自分の思ったように伝わることは稀。
相手の価値観や捉え方、文化など人それぞれ異なる上で成立するのだから。
それに、自分自身のことだって全部分かっているわけじゃない。
伝えようとしなければ分からないよ。知りようがない。ここでは特に。
どんなに慎重に言葉を選んでも誤解は生じてしまう。
だけどそれは理解を深めることに繋がるから。
臆して黙ることはない。誤解は解けばいいだけ。
お互いの違いを個性として尊重しあえるように。
それが、できる相手なら。
ザカリア、僕は君のおかげで冷静さを取り戻すことができた。
複雑な出来事の絡まりで、誤解からくる溝を埋めて再び話すことができたよ。
だけど、君は…。本当にすまない。
そのことで他の方にも迷惑をかけてしまった。
もうあんなことはしないから。
たとえここへの興味が薄れても、もう消したりはしない。
同じ轍は踏まないよ。その時は気持ちが戻るまでそっと寝かせておくね。
現在の呼び名はゼフィトだけど、もちろん君も一緒だよ。
僕はゼフィトとザカリア、二人のエルフと今までずっと三人で歩いてきた。
これからも共にこの世界を旅をしよう。
君たちの探しているものだってきっと見つかるさ。
…いつの間にか僕は想いに耽っていたようだ。
どれほどの時が経過したのだろう。刹那か、永劫なのか。
星空はそれを見守るかのように静かに輝いている。
ふっと視線を元に戻す。
その時、足元のエルフが一瞬微笑んだように見えた。