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砂漠のじごくのハサミ

ノノ

[ノノ]

キャラID
: TQ400-888
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: デスマスター
レベル
: 124

ライブカメラ画像

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ノノの冒険日誌

2015-04-02 10:02:13.0 2015-07-08 05:57:15.0テーマ:その他

ゆうはん。(仮)48 「いいですか、真の大道芸者というものは、いつでも客の要望に応えられるよう、身の回りにマジックのネタを仕込んでいると……」「俺は手品師じゃない! ってか、それ、明〇警視っ!?」



  第4章 その13


 その黒服の優男が言った。
「ご覧の通り、賑わっていますからね。ここらでどうです? ひと稼ぎでも」
 大通りでの路上演奏も悪くはない。これだけの人の群れだ。宿代くらいは軽く稼げそうな気もする。
 だが、詩人は顔をしかめ、
「いや、いいわ。そんな気分じゃ、ねぇんだ今」
「違いますよ。誰があなたのようなみすぼらしい野郎の歌声なんか好んで聞きますか。己惚れるのも大概にしなさいな。そもそもあなたのような無粋な輩が無許可で騒いだりするから街の治安が乱れると……」
「ちょいちょいちょいちょーい! 長いわ! どんだけ辛辣なんだよッ!」
 しかもこの黒服、常に微笑みを絶やさないから、なんか余計に性質が悪い!
 しじんさんは おもった!
 再会してものの数秒でめっちゃディスられてるンですけど? てか、謝れ! 今すぐ全国の路上演奏者さんらに謝れぃッ!
 と、
「いえ、頼みたいのは、そちらのほうです」
 黒服は詩人の腰辺りを指差した。
「ん、剣? なんだ、また護衛か?」
 詩人は以前この男に雇われて護衛をした。それはイオと出会う直前の話だ。
「いいえ、護衛ではありませんが、あなたの腕を見込んで、ひとつお願いしたいことがありましてね」
「そっちは信用されてンのね、俺ぁ……」
 なんだか釈然としない詩人さんである。
「お願いしたいのは――、人捜しです」
「ほぉ」
 詩人は、心なしか興味あり気に食いついた。
 これだけ大きな街での人捜しとは、骨が折れそうな話だが、気を紛らわすのには丁度良いのかもしれない。
「で、誰を捜しゃぁいいんだい?」
「そうですねぇ……年齢は、十四・五歳くらい。黒の短髪で、中性的な顔をした男の子です」
「ふむふむ」
「…………」
「…………え、他に特徴は?」
「以上です」
「それだけッ? いやいやいやいや、無理だろッ、そんだけじゃぁ!」
 この街ン中にどれだけの人が溢れてると思ってンだよ?
「独特の雰囲気を纏っているので、見ればわかりますよ」
「ええー……まぢかよ……」
 早くも骨が折れそうだ!
 すると黒服、思い出したように、
「ああ。あと、ぼんやりとしていて、たぶん上手く喋れません」
「なんだよ、そりゃぁ。つか、たぶん、ってなんだ?」
「何と言いますか、こう……、イエスか、ノーくらいしか?」
「なぜに疑問形?」
「目覚めて間もないですからね。記憶障害があるのでしょう」
「え、なんだって?」
「いえ、こちらの話です。……で、どうでしょう? 引き受けてくれますか?」
「…………」
 “ここは出会いと別れの街” 詩人の中に、先ほどの黒服の言葉が蘇った。
 しじんさんは おもった!
 まぁ、アイツ――イオの奴も、ちゃんと使命に向かって歩き出したんだしな。どうせなら俺も俺なりに、その日暮らしを極めてみるか。なにせ俺は、流浪の詩人。さすらいのうたびと。こうやって、出会いと別れを繰り返していけば、やがてそれが俺の詩になっていくだろう。
 と、
「あなた今、めちゃめちゃクサいこと考えてませんか?」
「うぉぉぉーい! ヒトの思考に水を差すなよぉッ! 恥ずぃだろぉッ!」
「イイ歳してまで思春期真っ盛り野郎を気取らないでくださいね。いいんですよ、そういうのは。……で、やるのですか? それとも、快く引き受けるのですか?」
「それどっちもイエスだよねッ! あと、どこまでも毒舌ッ!」
「ど・ぉ・な・の・で・す・かっ?」
 くろふくの ひとみが あやしくひかる!
「ひぃぃいッ! ニコニコしながら迫って来ないで! なんか夢に出てきそうだからぁッ!」

 ややあって。
「やるよ、やりますよ、やりゃぁいいんでしょ。ったく、なんなんだよ、どいつもこいつも。俺ぁ、使い走りの親切冒険初心者じゃないってのに」
「なにをぶつぶつ言ってるのでしょうか?」
「なんでもございませんですわ! まぁ、暇つぶしにはもって来いだぜ。作戦、おれにまかせろ、だ」
「ひとりしかいないのに?」
「え、アンタ来ないの?」
「私が行けないからあなたに頼んでいるのでしょうが」
「そ、そか、まぁ、それもそうだよな……あのさぁ、似顔絵とかねぇの?」
「これを――」
 すると黒服は詩人に、板状の物を手渡した。ちょうど手のひらサイズで薄いがやや重量のある金属物質で……、
「ん? なにこれ?」
「スマホです」
「なにこのファンタジー世界に在り得ないっぽい機器はーぁッ!?」
「素のままに魔力を保つ、と、まぁそんな感じの魔導機具ですよ」
「それ絶対正式名称違うよね!」
「ほら、その画像が、例の人物ですので」

 無機質な画面の中に、こちらも無表情で眠たげな目をした、少年とも少女とも言えない幼い人物が、そこには写っていたのだった。


 つづく。
※この物語はフィクションです。
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