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砂漠のじごくのハサミ

ノノ

[ノノ]

キャラID
: TQ400-888
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 天地雷鳴士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ノノの冒険日誌

2024-01-09 05:23:20.0 2024-01-10 20:58:55.0テーマ:その他

ゆうはん。96「まぁ、そんなことはどちらでもいいでしょう」「訊いておいてそれかよ!」「って、みんな思ったよね」「うんうん!」【まおぼく】

 巨竜の石像を抱き締め、ひとり号泣を始めた彼。 
「……お、俺は、ずっとひとりで……、だ、誰にも分かって、もらえなくて、うっうっうっ、ぅえええぇん……ッ!」 
 うずくまり嗚咽を上げる勇者の彼だった。

  第5章 その24

 うはー、男のヒトが泣くとこなんて初めて見たよ、あたし。
 まぁ、出会ったときから不思議なヒトだとは思ってたけどさ。
 最初は、足手まといは要らない、なんて言ってあたしの誘いを断ってたけどさ、彼にはそんな過去があったんだね。誰かに頼るよりも失うことの方が嫌だったんだ、きっと。たったひとりで傷ついてそれでも立ち向かって。そんな彼の、――勇者の強さ。それはとても悲しい強さだったんだね。あたしには到底、真似出来っこないよ。
 と、
「――おい、小娘よ」
「はひッ? な、なんでしょぉ?」
 いきなりドラゴンに呼ばれたから、あたしはビックリだ。
「こやつを……抱き締めてやらんのか?」
「はいぃぃぃいッ? な、ななななんで、あたしがそんなことしなきゃなんないのさッ?」
 動揺するあたし!
「ワシは動けないからのぉ。ほれ、よしよし、くらいしてやるがよいぞ」
「あぅ……。しょ、しょーがないなぁ、もぉ」
 仕方がないので、あたしは泣いてる勇者の彼の背と頭に手を当てて撫でてやる。よしよし、大変だったんだね、すごいよ、えらいねアンタは。うん、まだちょっと理解が追いつかないあたしだけどさ。
 ――ぎゅっ、
 彼の背は暖かかった。ちゃんと生きてるって証拠だ。ごめんね、さっきはゾンビなんて言っちゃってさ。
「あのさー、ドラゴン」あたしは彼の背をそっと抱き締めながらも顔を上げ、「そもそもアンタなんでこんなところで封印なんかされてるのさ?」
 しかもそれ自分でやったって言ってたよね。なんか居場所がバレないようにとかってさ。……でも、誰に?
「ふむ――、もう遅いのかもしれん。勇者と出会ってしまったことで、ワシの波動が乱れ、外へ漏れてしまったようだ」
 ドラゴンの不穏な言葉にあたしは嫌な予感がする。
「やつらは、ワシの魔力すら欲しがっているのだよ」
「やつらって……?」
 と、
「――敵が来るッ!」
 あたしの腕の中にいた勇者が、突然、鋭い声を上げた。
「え?」

「見つけたぞ、竜の王よ。こんなところにいたとはな……!」

「誰なのコイツっ?」
 闇からヌッと出てきたのは、奇妙な仮面を付けた大男だ。ゆっくりと近づいて来る。
「竜の王よ、随分探したぞ。まさかこの城の地下に潜んでおったとはな」
「やれやれ。今日は客が多いな。そもそもこの迷宮にはここまで誰もたどり着けぬよう、たくさんの罠を仕掛けておいたのだがなぁ」
 ドラゴンの言葉が重低音に乗り広間に響いた。
 悪魔の顔面を模した鈍色の仮面の下、大男は口元だけ怪しく笑いながら、
「ふっ、確かに悪質なトラップだらけだったが、所詮は子供だましだ。しかしまさか竜の王ともあろうものが、あのような安っぽい罠を仕掛けていたとはな」
「ワシではない。なぁに、身内に少々趣味の悪い道化がいるものでな」
「まぁ、そんなことはどうでもいいだろう」
 と、
「ど、どうでもいいだとぅ……ッ?」急に勇者の彼が驚愕し、「う、嘘だろ、おい……。おかげでこっちは何度死んだことか……ッ!」
「ぴ~ぴぴ~ぷ~♪」
「おいそこ、ヘタクソな口笛ヤメロや」
 彼に睨まれてる気がするけど、気にしないあたし。
「竜の王よ、その魔力――、我らが主に捧げよ!」
 真紅のマントから鍛えられた腕を伸ばし、大男がドラゴンに向かっていく。
「危ないからキミは下がってて」
 勇者は立ち上がりあたしを制した。すぐさま仮面の大男に身構える。
「やれやれ。もはやここまでか」
「すまない。こんなはずじゃ」
「いやもう良い。これもまた必然だったのだ」
 ドラゴンと彼が短い言葉を交わした。
 大男は目の前に立ちふさがった彼に気付くと、
「貴様その姿……、勇者だな。こんなところで何をしている、勇者よ?」
「寄り道、だよ。やりこみプレイのお楽しみってやつさ」
「黙れ。勇者なら大人しく魔王退治の冒険に戻るが良い」
「嫌だね。旅くらいこっちの好きにさせてくれよなぁ」
「異常反応か。フン。貴様はただの失敗作だな。良かろう、消去してやる――っ!」
 仮面の大男がどこからか不気味な杖を取り出し彼に向けた。
「やってみなよ、やれるもンならね――ッ!」
 彼も剣を構え、大男と対峙した。

 つづく!
※この物語はフィクションです。
 交流酒場で「ゆうはん。」と検索すると、これまでのお話が振り返れます。
 第一回はコチラから↓
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/183827313689/view/1989548/
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