ふと、何気なく見ていた広場のライブ映像。
街の入り口に大柄の男が1人佇んでいた。
周りには誰もいない。
彼はカメラに背を向けたまま、なにをするでもなく街の奥を見つめていた。
画像が乱れる。
次の瞬間、ぴたりと彼の真後ろ張り付くように立つ少女の姿が……。
別の街にあるカメラの映像。
時間帯のせいか、街は人影が少ない。
街の奥にぽつんと髪の長い少女が映った。
画像が乱れる。
いつの間にか少女の顔がこちらを向いている。
画像が乱れる。
少女の立っている位置が変わっている。
こちらに近づいているように見えた。
画像が乱れる。
再び少女の立っている位置が変わった。
少女は間違いなくこちらに向かって近づいてきている。
画像が乱れる。
カメラの前に大きく少女の顔が……。
……2つ目の話はウソ。ごめん。創作。
でも、最初の話は本当。
ライブカメラの画像は、読み込み時にモノクロの砂嵐の画像が入るでしょ?
それが、ホラー映画によくある演出のように見えたというお話。
リングで貞子が井戸から出てきて徐々に近づいてくるシーンのアレ。
ていうか、これ文章で説明しても伝わらないな、たぶん。
ちょっとだけドキッとした話。